燻製をするにあたって忘れてはいけないのは、それぞれどんな風に燻製をしたらおいしくなるのかというレシピです。
今回は燻製の基本になるような食材と、燻製食材をつかったレシピをご紹介いたします。
Contents
燻製の方向性を決定づけるスモークチップ
スモークチップ選びは、料理でいう所の「味付け」を決めるという事です。
基本的なものから変わったものまでさまざまな種類がありますが、今回は失敗しづらいベーシックなものをセレクトしました。
サクラ
日本で一番有名な燻製材と言っても過言ではないサクラ。
日本人は古来から桜の花を塩漬けにするなどして食用のイメージが定着しています。
なじみ深いサクラ香りは燻製にしても強く、ほのかに甘さもあるあたりがサクラらしさを演出します。
基本的にはサクラで燻しておけば、大抵の食材はバシっときまるのでこれだけで十分という方もいるほど。
万能選手ですが、特におススメなのは牛と豚。
ヒッコリー
出典:緑の絵画館 私の植物図鑑「ヒッコリー」
日本ではそこまでなじみはありませんが、クルミ科カリア属に含まれる樹木の一般名です。
おもな種の原生地は北アメリカとなっており、アメリカでは燻製やバーベキューのスモーク材として人気が高いそうです。
豚と鳥、魚がオススメ食材です。
リンゴ
バラ科リンゴ属の落葉高木樹と説明するまでもなく、青森が名産地のあの果物がなる木。
ほとんどの方が食べたことあると思いますが、木も近しい香りを持っていて、香りはほのかに甘くやわらかい印象です。
日本では魚など魚介系に合うとされているそうですが、アメリカでは豚肉などのほうがマッチしていると言われています。
アメリカではハンバーガーにリンゴのスライスを入れることもあるので、味覚的な違いもあるようですね。
ナラ
ブナ科落葉性の広葉樹の総称で、イギリスではオークと呼ばれています。
クセが少なく、色つきがかなり濃いので、魚に使用するときれいな色に仕上がります。
クセが少ないという事は燻製らしさもそこまでないので、玄人好みというよりは初心者向けの燻製材でしょう。
基本の燻製レシピ
燻製を始めるのであれば挑戦してほしい3つの食材を紹介します。
やり方のポイントさえ押さえておけば難しくはない上に、燻製の良さを実感できるためオススメ。
燻製たまご
【材料】
- 卵
- めんつゆ
- 燻製チップ(好みによりますが、個人的にはヒッコリーがおススメ)
【作り方】
- 卵をお湯にかけてゆで卵を作ります。
キャンプ場で燻製をする場合は時間と燃料がもったいないので自宅で作りましょう。
固ゆでか半熟はお好みですが、夏場に持ち出す場合は半熟は避けておきましょう。 - 殻を剥いてめんつゆにつけてしばらく放置します。
めんつゆでなくても自分で味玉を作る要領で調合してもらっても構いません。
出来れば冷蔵庫に1日おいておきたいので、ここまでをやっておくと後が楽です。
ちなみ、ゆで卵は殻を剥くと足がはやいので、殻を剥いて持ち出す場合は必ず漬け汁につけておきましょう。 - 温燻なら90~120分、熱燻なら15~20分程度燻せば出来上がり!
燻製としては非常にベーシックですが、味付け卵を作る段階でかなりアレンジが効きますので、いろんな味を試してみるのも面白いですよ。
燻製チーズ
【材料】
- プロセスチーズ、ナチュラルチーズ(数種類あった方が味に変化があって楽しいです)
- 燻製チップ(こちらも好みですが、サクラがおすすめです)
【作り方】
- プロセスチーズはアルミホイルかクッキングシートを敷いて乗せます。
ナチュラルチーズはアルミホイルに包みます。 - 熱燻で10~20分燻します。
プロセスチーズはある程度時間が経ったら表面の水分をふいてあげるとおいしく仕上がります。
チーズはすでに味付けされているので、特に手間がかからず燻製の醍醐味を味わうことが出来ます。
ちなみにブルーチーズなどのクセの強いチーズは燻製の効果が出づらいのであまりオススメできません。
ベーコン
【材料】
- 豚肩ロース肉かたまり 300g
- 砂糖 大さじ1
- ソミュール液(水200cc 、砂糖10g、ニンニクスライス1かけ、ハーブソルト25gを鍋に入れてひと煮立ちさせ、熱が取れるまで放置しておく)
- 燻製チップ(好みが分かれますが、ここはあえてリンゴで)
【作り方】
- ソミュール液を作り、冷ましておきます
- 砂糖を豚肉全体にまぶし、キッチンペーパーに包んで約60分冷蔵庫に入れます
- ビニール製の保存パックに豚肉とソミュール液を入れ、3~5時間漬け込みます。
この時漬け込み時間が長いほど味が濃くなりますのでご注意ください。
といっても、出来てみるまで濃さはわかりませんが… - 肉の表面を洗い流し、30分程度水につけて塩抜きをします(2、3回は水を変えてください)
- 食品用脱水シートで豚肉を巻き、冷蔵庫で8~10時間乾燥させます
- 30分程度熱燻をします。
スモークチップに肉の脂が垂れないように、アルミホイルなどでカバーしてください
手間も時間もかかる大物ですが、工程の一つ一つは難しいことはありません。
一番難しいのは好みの塩加減にするまでのソミュール液の漬け時間や、塩抜きの時間の加減です。
味見が出来るものではないので、完成するまでわからないので何度も試行錯誤をする必要があります。
それゆえ、完成した時のおいしさと感動は計り知れません。
燻製した食材で料理する応用レシピ
燻製した食材をさらに料理に使うという贅沢なレシピをご紹介。
自分で燻製したものを使うのでおいしさをひとしおです。
燻玉ラーメン
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レシピというほどたいそうなものではありませんが、コンロなどで調理する鍋焼きラーメンの具材として燻製卵をトッピングすることで、異次元のおいしさにランクアップします。
塩ラーメンだと繊細すぎて、みそラーメンだと味が濃すぎるので、醬油ラーメンと組み合わせるのが妥当です。
カップラーメンと合わせるのも手軽でいいのですが、シズル感があまりないのでオススメではありません。
燻製チーズサンド
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燻製したチーズをトーストしたパンに生ハムなどと一緒に挟んで食べるだけで贅沢感が跳ね上がります。
夏場などは生ハムは傷みやすいのでロースハムでも大丈夫です。
チーズが燻製されていることによって普通のロースハムも合わせて奥深い味になります。
一緒に挟む野菜などもキャンプ場に行くまでの道の駅でキュウリやトマトなどを調達すると、新鮮さも相まって極上のチーズサンドになること間違いなしです。
自家製ベーコンのパスタ
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以上に手のかかる自家製ベーコンを料理に使うのは少し気が引けますが、いずれにしてもベーコンは火を通してから食べないといけないので思い切って料理に使ってみましょう。
ベーコンを使った料理の中で、キャンプとは無縁そうなパスタに挑戦してみます。
パスタは鍋で最初から茹でると燃料がもったいないので、水につけておく方法を使います。
パスタの入る容器に塩水を張って約2時間。
塩水は、パスタの10倍の水に、1%の塩を目安にしてください。
フライパンにオリーブオイルを敷き、玉ねぎとニンニク、ベーコンを炒め、市販のトマトソースを入れて温めます。
水漬けパスタの水をフライパン、もしくは鍋に入れて沸騰させたら、パスタを入れてお好みの硬さ加減になるまで茹でます。
最後に材料を炒めた鍋にもどして完成です。
まとめ
色々とご紹介しましたが、燻製料理に定石は少なく、ある程度自分の好みやアレンジなどの組み合わせで、無限の可能性を秘めています。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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