スキレットとは厚手鋳鉄製のフライパンのことです。
蓄熱性が高いので料理がおいしく仕上がるだけでなく、スキレットで作った料理をそのままテーブルに出せるなどメリットも多いのです。
今回はキャンプ飯でも活用できるスキレットのレシピ例やシーズニング(お手入れ)方法などについてもご紹介します。
Contents
キャンプ飯でスキレットを使うメリット
重くて手入れも必要なスキレットですが、キャンプだけでなく日常使いもできます。
スキレットを使うメリットとしては以下のようなことがあげられます。
食材をおいしく調理できる
スキレットのように厚みのある鉄のフライパンは、熱が全体に均一にゆっくりと広がるため食材をムラなく加熱することができます。
このゆっくりとした熱伝導率はお肉料理にも最適です。
また蓄熱性が高いスキレットは低温でもゆっくりとお肉全体に均一に火を通すので肉の内部の水分を外に逃がさずに閉じ込めます。
スキレットでステーキなどを焼き上げるとふっくらジューシーになるのはこのためです。
鉄分を吸収できる
スキレットは鉄でできているため、調理中にわずかながら鉄分が溶け出て料理と一緒に鉄分を吸収することができます。
アウトドアでは体を動かすことが多いですが、貧血になりやすい方はできるだけ鉄分が取れやすい調理法を用いるなど工夫してみましょう。
キャンプ飯で食べると格別!スキレットを使ったあつあつレシピ例
スキレット1台あれば、朝食からデザートまで工夫次第でさまざまな調理が可能になります。
キャンプ飯の幅が広がり食事の時間が待ち遠しくなります。
※ここではすべて19~20cm程度のスキレットを使ったレシピをご紹介しています。
ホットケーキ
スキレットを丸ごと使ったホットケーキはまるで絵本に出てきそうな一品。
スキレットに入れたまま、バターを落として切っていただきましょう。
ヨーグルトを入れることでふわふわになります。
【材料(1枚分)】
- ホットケーキミックス…150g
- 卵…1個
- 牛乳…50㏄
- ヨーグルト…50g
- バター…10g
【作り方】
- 卵、牛乳、ヨーグルトをボウルに入れてしっかりと混ぜる
- 1にホットケーキミックスを加え、泡だて器をボウルの底につけて30回ぐらいぐるぐると混ぜる(粉っぽさがなくなるまで)
- スキレットを弱火で加熱し、鍋から少し煙が出てきたらバターを入れて全体に広げる
- 加熱したスキレットを濡れふきんの上に置いて一旦冷ます。
- 再び弱火で温め、生地を流し入れ、蓋をして弱火で4~5分焼く
- 表面にプツプツと穴があいてきたら裏返し、再度蓋をして1~2分弱火で焼き、竹串などで挿して生地がついてこなければ完成
お好みでバターやメープルシロップをかけてもよい。
スキレットに入れたままテーブルにおいて切り分けると洗い物の手間も省けます。
シャクシュカ
エジプトなどの中近東や北アフリカの地域でよく出される料理の一つで、イスラエルでは朝食としてよく食べられています。
トマトソースの上に卵を割って焼くだけ。
【材料】
- 玉ねぎ…2~3個
- ピーマン…1個
- にんにく…ひとかけ
- ホールトマト…1缶
- オリーブオイル…大さじ1
- クミンパウダー少々
- 塩こしょう…少々
- パセリ…お好みで
【作り方】
- 玉ねぎ、ピーマン、にんにくをすべてみじんぎりにする(キャンプ場に行くまでにみじんぎりにしてジップロックなどに詰めて持っていくと便利です)
- ホールトマトは1cm角ぐらいに切る
- スキレットを加熱し、にんにくの香りが立つまで炒める
- 玉ねぎとピーマンのみじん切りを加え、たまねぎがしんなりするまで炒める
- 角切りにしたトマトを加え、塩小さじ1、クミンパウダー、コショウ少々を加え、1~2分ほど煮込む
- 卵2~3個を加えて蓋をしたら、卵が好みの硬さになるよう加熱する
お好みでパセリを散らして完成!
10分で焼けるスキレットピザ
市販のピザ生地にお好みの具材を載せてスキレットで焼くだけ!
【材料】
- 市販のピザ生地…1枚
- ケチャップorピザソース…大さじ3
- ツナ…1缶
- コーン…大さじ3
- 玉ねぎ…2分の1個
- とろけるチーズ…50g~70g程度
などお好みの具
【作り方】
- 玉ねぎは薄くスライスし、ピザ生地にケチャップまたはピザソースを塗っておく
- ピザ生地にスキレットを載せ、生地に玉ねぎ、ツナ、コーン、チーズをのせたら、スキレットをガスコンロに載せ、弱火で4分ぐらい焼く
- スキレットに蓋をし、炭火で焼く場合は蓋の上に熱した炭を置いて上からも熱を加える
- チーズがとろけて、表面に軽く焼き色がついたら完成
スキレットで焼くジューシーなステーキ
スキレット調理の中でもっともシンプルな調理例かもしれません。
材料や方法は基本的なものをご紹介します。
【材料】
- 牛ステーキ肉(150g程度のもの)…1~2枚
- 塩、黒こしょう…各少々
- 牛脂orサラダ油…適量
- ステーキソース…適量
【作り方】
- 牛肉に塩、黒こしょうを振りかけ、包丁で叩いて筋を切って手で形を整える
- スキレットを強火で熱し、煙が出てきたら弱火にして牛脂またはサラダ油をのせて全体に広げる。
- 牛肉を入れ、強火または中火で約30秒ほどやいて、表面がこんがりと焼けてきたら、さらに弱火で1~3分焼く
- 肉をいったん裏返し、強火または中火で約30秒、弱火で1~2分焼き、好みの焼き加減になったら完成。
お好みでソースをかけていただく。
オーブン不要のスキレットチーズケーキ
ご飯とは別にデザートも食べたいという方におすすめのスキレット1つで作れるおいしいチーズケーキレシピです。
【材料(4人分)】
- ビスケット…10枚
- クリームチーズ…200g
- 薄力粉…大さじ2
- レモン汁…大さじ1
- はちみつ…大さじ2
- プレーンヨーグルト…180g
- 卵…2個
あらかじめスキレットに無塩バター(分量外)を塗っておく
【作り方】
- ビニール袋にクッキーを入れて、手または綿棒などで粉々に砕いてスキレットに敷き詰める
- ビニール袋にクリームチーズを入れてなめらかになるまで手で揉む
- 薄力粉、レモン汁、はちみつ、卵、プレーンヨーグルトを加えてさらに揉み込み、材料がすべて混ざったらバターを塗ったスキレットに流し入れる
- 蓋をして熱した網の上にのせたら中火で15~20分ぐらい加熱して完成
お好みで表面をバナーであぶると香ばしくなりさらにおいしさUP!
スキレットを使う前に知っておきたいシーズニング
スキレットは鉄でつくられているため放っておくと錆びやすいです。
ですので使用前や使用後に「シーズニング」といって手入れやならしを行う必要があります。
また購入したばかりのスキレットには表面に錆び防止剤が塗られていることが多いです。
そのまま調理をしてしまうと、薬品が食材についてしまいます。
初めて使う場合は薬品を洗い流すために洗剤を使いましょう。
2回目以降使う場合の手入れ方法についてもご紹介します。
【用意するもの】
スキレット、食器用洗剤、スポンジ、食用油、キッチンペーパー
【手順】
- 洗剤を含ませたスポンジでスキレットを洗い、表面のサビ防止剤を落とす(初回のみ)
- 水でよく洗い流して水気をふき取る
- 火にかけて空焚きし、スキレットから煙が出てきたら火を止める
- スキレットが熱いうちに、オリーブオイルを含ませたキッチンペーパで拭く
(スキレットの内側、縁、取っ手などにもオイルを含ませる)
3~4の工程を4~5回繰り返す。
スキレットが冷めたら戸棚などホコリやゴミがつきにくい場所にしまう。
このようなシーズニングを購入後から毎回行うことでスキレットに徐々に油が馴染んでいき錆び防止につながるのです。
まとめ
食材をおいしく調理できて、しかも熱々のまま食べられるというだけでなく、スキレットが1台あればキャンプ飯の幅がぐんと広がります。
ダイソーなど100均でも購入できるスキレットですが、キャンプで活用できるスキレットレシピの中には蓋をしてじっくり加熱するレシピも多いので、購入する際は蓋も一緒に購入することをおすすめします。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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