キャンプにおいてテントはマストアイテム。
快適にキャンプをするのであれば、季節や用途に合ったテント選びが重要ですが、意外とないがしろにされていることもあるようです。
春キャンプに必要なテントのスペックは、どんなものがあるのでしょうか。
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春キャンプはテント選びが命運を分ける?
春のキャンプは気候が安定している一方で、夏や冬といった過酷な環境でない分、細かな与件に対応したテントがあると快適さも抜群に違います。
テントに必要な与件は大きく分けて2つ
テントに必要な与件として考えられるのは大きく分けて2つ、「設営のしやすさ」と「環境に対応できているか」です。
「キャンプを楽しむ」という事を理屈で考えると、「楽しむ時間をどれくらい確保するのか」と、「快適に過ごす空間づくり」に分けられますが、それぞれテントに必要な与件と対応しており、設営がしやすいテントは時間の余裕を生み出し、環境に対応できるテントは快適に過ごす空間を生み出すという事です。
とはいえ、設営が簡単に出来るテントほど環境に対応できることが少ないケースも多く、設営に少しコツがいるようなテントほど屈強だったりということもあります。
設営が出来る人数、やりたいキャンプスタイル、車のサイズなど、それぞれに条件や希望があるので、まずは自分のやりたいキャンプ像を想像することから始めないといけません。
春の細かな与件とは?
細かいことですので究極は対応していなくてもいいのですが、少しでも快適に余裕のあるキャンプを楽しもうと思うと知っておきたいところです。
その中でも特にテントが担う役割として必要な要素を抽出すると、「結露」、「風対策」、「寒暖差対策」の3つに分けられます。
どれも対策しなくても春キャンプを敢行することは出来ますが、細かなストレスや不安を抱えることになる可能性があります。
キャンプは常に不確定要素との戦いです。
起こりうる問題に対して全方向的に対処するのもキャンプの楽しみ方の一つですので、知識としては知っておきたい所です。
春は結露に悩まされる
結露とは、空気中の水蒸気が冷やされて水滴になることです。
コップに冷たい水を入れた際にコップの表面に素敵が付く状態を想像してもらえればわかりやすいのですが、春はテントにも同じ現象が起こりがちです。
結露はなぜ起こる?
コップに冷たい水を入れた際の結露の仕組みは理科の授業でも聞くので有名で理屈が分かる方も多いのですが、テントで結露が起こる際は想像できますでしょうか。
テント内で結露が発生するのは、テント内で人が寝ている夜の間の事です。
研究の結果によると、人間が寝ている際に発生する水蒸気量は、約550mlとされています。
テントの中に4人いるとすると、約2Lの水蒸気がテント内に散ることになるのです。
春は夜になると外の気温が下がる為、発生した水蒸気が外気で冷えたテントの壁に触れることで水滴となります。
それらが集まってくると壁沿いに水滴が流れ落ち、壁際に置いてある荷物やシュラフを濡らしてしまう、という事が起こるのです。
結露に対応したテントはこれ!
水蒸気を減らす、外気と内気の温度差を無くす、空気を循環させる、といったもので、セラミックファンヒーターを置いたりサーキュレーターを置いたりと、後からでも対策は可能です。
しかしそれでは荷物が増えたり、電源付きサイトにしないといけなかったりと手間や装備が増えてしまうので、そもそもテントである程度対策が出来ているのがベターでしょう。
このテントは外側のテントと内側のテントの2層構造になっているので、テントが直接外気に触れることはなく、それぞれのテントの間に空気の層があることで外気と内気の温度差を減らすことが可能です。
他にも、吊り下げ式のインナーテントをもつツールームテントでも同様の効果を得られます。
風が強くなる可能性も
春を迎える風として「春一番」といわれたり、春になって雨風が強まることを「春の嵐」といわれたり、春は何かと風が強い時期です。
キャンプにおいて風は対策していないと非常に危険ですので、必ず念頭に置いておきましょう。
風が強くなるのはなんで?
春になると風が強くなる理由は、普段天気予報で見かけることの多い天気図から読み解くことが出来ます。
この時期、風の強いタイミングでは等圧線といわれる気圧の境目を示した線がたくさんあり、それぞれの目が非常に狭くなっています。
平面だと分かりづらいですが、気圧の差が激しければ激しいほど風が強くなる、と理解していただければ大丈夫です。
春は中国大陸から高気圧と低気圧が交互にやってくることによって、三寒四温といわれる状態になります。
風が強くなるのはその境目で、高気圧と低気圧が並んでいる状態で等圧線が狭くなり、強風が吹くことになります。
つまり、三寒四温のタイミングで行けば、1週間に2回程度は強風が吹くタイミングがあるという事で、強風が吹くことが多いと思うのはこの頻度も影響しています。
風に強いテントはこれ!
風に強いテントは、「風を上手に受け流す」か「屈強なフレームワークで風に耐える」のどちらか、もしくはどちらもが得意なテントです。
風を上手に受け流すテントの代表的なものとしてワンポールテントが挙げられます。
ポール1本で自立しており、全方位で風が吹いてもポールを傾けて風を受け流します。
こういったハイエンドモデルは各キャンプギアメーカーが技術の粋を集めたテントですので、風に対しても強いことが多いようです。
寒さと暑さ、どちらにも注意
寒くもなく暑くもないのが春の良いところですが、裏を返すと暑くて寒いという見方もできます。
日中と夜間では10℃も気温差があることを考えると、どちらの対策も必要です。
昼と夜の寒暖差はまるで夏と冬
標高が低いエリアでは、日中に20℃オーバーを記録したと思えば夜は10℃を下回るといったことも考えられます。
それぞれピンポイントで気温を見ると、夏と冬が同居している季節という考え方もできるくらいです。
どちらにも対応した装備を整えるのは現実的ではないので、昼は暑さをしのげるように、夜は寒さをしのげるようにとポイントごとに対処できるものであることが望ましいでしょう。
テントにおいては、日中はメッシュを大きく取れるような窓があって風通しを良くして涼しくすることができ、夜は冷たい空気の侵入を防ぐことのできるスカート付きのものであればある程度の寒さまでは耐えられます。
また、コットン混の素材も通気性に優れているので暑さにも耐えられ、化繊のテントに比べて厚みもあるため保温力もある優れもの。
メンテナンスを怠るとカビが生えるのが難点ですが、選択肢の一つとしてはアリでしょう。
寒暖差に対応したテントはこれ!
コットンの素材感を活かしながらもハイスペックな機能を備えており、価格も吊り上がっていますが、コストパフォーマンスで考えると適正な金額です。
ティピ型テントは熱がこもってしまってもトップ部分を換気のためにあけることが出来たり、ベル型テントに至っては再度部分がフルメッシュになるテントもあります。
メンテナンスだけ気を付ければ春にはもってこいのテントですので、背伸びして購入してみるのはいかが?
まとめ
春キャンプでのテントの選び方をご紹介してきましたが、春キャンプだけしかしないという方は少ないので、夏キャンプも見越したテントであることが理想的です。
テントは高価な買い物になるので冬キャンプの可能性があるのであれば、それなりのテントを購入する必要もあります。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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