読者の皆さんこんにちは。
今回は少し変わった火起こしの検証をご紹介していきたいと思います。
題して、「お酒のアルコールが何度(何%)だったら着火するのか!」です。
理科の実験でアルコールランプがあるように、アルコールには引火性があります。
お断り:消毒用アルコールやエタノールを着火剤として使用すると思いもよらぬ火災に繋がる恐れがあるため決して推奨されませんので、真似される場合は自己責任で行ってください。
Contents
着火剤なし、ガスバーナーはガス切れ!?火起こしはどうしよう…
いつも筆者は火起こしをファイヤースチール(メタルマッチ)とフェザースティックを使った、ブッシュクラフト流で行っています。
しかし、このブッシュクラフト流の火起こしは時間がかかるため、手軽に素早く火起こしができる方法とは言えません。
ましてやキャンプ初心者にとってはハードルが高い火起こしです。
例え作りなれていたとしても、フェザースティックを何本か作るには10分程度かかる上に、着火もなかなか上手くいかない場合もあるためどうしても時間がかかってしまいます。
ですが、キャンプをしていると火起こしを素早く済ませてしまいたい時もありますよね?
普通ならガスバーナーを使用しますが、うっかりガスを切らしてしまっていたらどうしましょう。
先日、筆者がキャンプを行った際に同じような状況になりました。
その際、いつもの火起こし道具で持っていたのはファイヤースチールとナイフのみでした。
フェザースティックを作る時間もなく、他に着火剤の代わりになるものがないか探していたところ、思いついたのがちょうど持っていた無水エタノールによる火起こしでした。※本稿はあくまでも検証を目的としております。

というわけで本題に戻って、「アルコールが何度(何%)だったらファイヤースチールで着火するのか!」を検証していきたいと思います。

アルコール着火の検証に用意した実験材料
今回用意した実験材料はこちらです。

上(左から)
- 無水エタノール(99.5%)
- スピリタス(96%)
- ジン(47%)
- ウイスキー(39%)
- ジン(47%)
- 焼酎(25%)
- マキロン(アルコール度数わずか)
- モンダミン(アルコール度数わずか)
下(左から)無水エタノールを希釈したもの
- アルコール水溶液80%
- アルコール水溶液70%
- アルコール水溶液60%
- アルコール水溶液50%
- アルコール水溶液20%

アルコール着火の検証
手順はアルコール度数の高い順に、原液に対してファイヤースチールで火花を散らして何度までなら着火するのか検証していきたいと思います。
ファイヤースチールで着火しなかった場合はガスバーナーで直接炎をあてて着火するのか確認していきます。
無水エタノール(99.5%)
まずは無水エタノールから。
スキットルの上に原液を垂らしていきます。
ファイヤースチールで火花を散らすと…


アルコール度数 99.5%
つまり、スキレットに残ってしまっている水分は0.5%。
ティッシュで水分をしっかり拭き取って次の検証に移ります。

スピリタス(96%)
次は世界で最もアルコール度数が高いお酒と言われている、スピリタスです。
ちなみにアルコール度数の高いお酒は40~80%に希釈することで消毒液としても使えますよ。

アルコール水溶液 80%
次はアルコール水溶液80%を試していきます。

アルコール水溶液 70%
次はアルコール水溶液70%を試していきます。

アルコール水溶液 60%
次はアルコール水溶液60%を試していきます。
このあたりから個人的には火がつきにくくなるのではないかと思うのですがどうでしょうか…




同じ量の原液を垂らしていますが、水分が結構残っていますね。
アルコール水溶液50%
次はアルコール水溶液50%を試していきます。


ジン(47%)
次は普段、筆者が飲んでいるジンを試していきます。
アルコール度数は47%なので50%の水溶液とほぼ同じですが不純物がたくさん含まれています。

ウイスキー(39%)
次はウイスキー39%を試していきます。



焼酎(25%)
次は焼酎25% ミニ五郎を試していきます。
アルコール度数も段々下がってきました、はたして火はつくのでしょうか…


若干ですが火がついています。
写真の矢印の先に薄っすらと青い火が見えます。
しかし、この火の弱さだと着火剤にするのは難しいですね。
アルコール水溶液 20%
次はアルコール水溶液20%を試していきます。
アルコール水溶液なのでお酒より不純物が少ないものになります。


マキロン(アルコール度数わずか)
ここからは可能性は限りなく低いですが「ついたらいいな」というロマンもかねてせっかくですから検証していきましょう!
マキロンにはエタノール(アルコール)が微量ですが添加物として含まれています。

モンダミン(アルコール度数わずか)
最後試すのはお口くちゅくちゅモンダミン♪です。
こちらにも溶剤として微量ですがエタノールが添加されていますので検証していきましょう。

アルコール着火の検証結果と注意点
検証結果
ファイヤースチールを使った着火が可能なアルコール度数は約39%以上!
お酒の種類:ウイスキー/テキーラ/ジン/ラム/ウォッカ/ブランデー などの蒸留酒。
バーナーを使った着火が可能なアルコール度数は約25%以上!
お酒の種類:焼酎/泡盛など
注意点

アルコールの火は青色のため見えにくく、特に昼間はついていないように見えてついていることがありますので注意してください。
また、アルコールは火口にかける量が多いほど火が大きくなりますので注意しましょう。
YouTube UJack channelでも検証動画公開中!
今回の検証は動画にもしておりますであわせてチェックしてみてください!

まとめ
いかがでしたか?
今回は「お酒のアルコールが何度(何%)だったら着火するのか」について検証結果をご紹介しました。

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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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