本日は遂に個人で並行輸入した67インパラのナンバーを取得できましたので一連の流れを書いておきたいと思います。
現在別の記事のほうではインパラ整備編の執筆を進めておりますが、
これには時系列が前後しナンバー取得に必要な整備作業も含まれています。
以前の記事でebayを使用したアメリカ本国からの個人輸入に関する記事を書いておりますので以下も併せてご確認ください。
本日はアメ車を輸入した後の手続きからなるべくわかりやすく概略を紹介していきます。
Contents
ざっくりと車を個人で並行輸入する方法のおさらい
まずは個人で車を輸入するにあたってどんなことが必要なってくるのかを筆者の実体験をもとに記しておきます。
- 車の買い付け
- 本国陸送
- 輸出通関と船済み
- 輸入通関
- 国内陸送
—–ここからが本日の内容—– - 並行輸入の届け出
- 保安基準への適合改善整備
- 自賠責保険加入
- 仮ナンバーの取得
- 車両の予備検査
- リサイクル券の発行
- 希望ナンバー申し込み
- 車庫証明の取得
- 印鑑証明書の取得
- 車検証/ナンバーの取得
—–ここまで—–
この中でリサイクル券の発行に関しては予備検査を通す前、並行輸入届出を行った後に申し込みが可能です。
後述しますがリサイクル券の発行には多少時間が掛かるので急ぐ人は先に進めておいた方が良いです。
また全体的な流れはおよそこんな感じになります、
筆者の車は67年式のためガス検が不要となっておりますが、1973年以降の車を輸入する場合はガス検が必要になります。
並行輸入自動車届出書の作成と提出先
並行輸入自動車届出は予備検査を受ける前に、
所轄の自動車検査独立行政法人に対して「こんな車を輸入しましたので今度検査を受けたいです」という主張を行うための書類となります。
並行輸入自動車届出書の提出自体は車の整備などを行う前でも後でもどちらで問題はありません。
なので筆者の場合は予備検査を受ける10日前くらいに届け出を行いました。
並行輸入自動車届出書を提出することによって事前の書類審査が行われ、
まずはこれに合格することにより予備検査を受けるための検査予約が行えるようなります。
なお並行輸入自動車届出書には現車の細かなデータを自分で調べて記入していく必要があります。
フォーマットは以下からダウンロードが可能なので印刷しましょう。
(1)並行輸入した乗用車の届出を行う場合の中の第1号様式(並行輸入自動車届出書)、第2号様式(車両諸元概要表)、第9号様式(総排気量計算書)のそれぞれが必要です。
いずれもWordファイルになっていますが第9号様式の総排気量計算書に関してはネット上の情報などからエンジンの排気量が証明できる資料があれば提出不要となります。
並行輸入自動車届出書の各フォーマットについては基本的に分かるところだけを埋めれば問題ありません。
後は車両の外観写真が正面、後ろ、左右と自動車通関証明書のコピーが必要となります。
このほかに改善内容一覧表を要求されることもあるらしいですが、
筆者は不要だったのと年式によっては自動車排出ガス試験、加速走行騒音試験が必要になってきます。
また書類を作成するためと車両の解説のために以下のような資料も必要となります。
車のスペックが記載された資料(オーナーズマニュアルやWEBで検索した情報)
-車両の寸法や重量など(実重量は検査日に別途計測される)
搭載されている車両のエンジンの資料
-年式によってはオリジナルじゃないものが乗っていることが多いのでエンジン単体で証明ができなければならない
VINナンバー(車体番号またはシリアル番号)の解説資料と写真または拓本
エンジンキャスティングナンバー(原動機打刻番号)の解説資料と写真または拓本
詳しい書き方などは長くなるため個別記事で書いています。
並行輸入自動車の保安基準への適合改善整備作業
うえで書いた並行輸入自動車届出を行うと担当官よりこの部分の適用改善を行ってください、というように指示があります。
筆者の場合は以下の指示がありました。
- 発煙筒の車載
- 右サイドミラーの取り付け
それ以外については特に指摘されるものはありませんでしたが、
予備検査の時に以下の部分が確認されます。
- ウインカーの動作左右と色(橙色)
- ホーンが鳴るかどうか
- ブレーキ灯
- バック灯
- 車のサイズなど
- 後部反射板
- ブローバイ
- ハイビーム
- エンジンのキャスティングナンバー
- ナンバー灯
- ナンバーステー
逆に見られなかった項目は以下です。
- サイドミラーの有無(見てる感じがしない)
- ホーンマークなどの車内装備全般
- ハザードランプ動作
- 下回りのチェック(最後にしてたのか?)
- ウィンドウォッシャー、ワイパー
基本的な車検整備と指摘された適用改善を行うことが出来れば事前の整備作業はOKということになります。
自賠責保険に加入しよう
自賠責保険に入るタイミングとしては仮ナンバーを借りるとき、または車検証を取得する際に必要となります。
車検証を取得するまでの一連の流れを全て陸送で行う場合を除き、自走するのであればその都度必ず加入が必要になります。
なので仮ナンバーを取得する場合は以下のようなシチュエーションがあると思います。
- 整備工場に車を自走で持ち込む場合
- 並行輸入車の予備検査を行う場合
- 予備検査証を持ってナンバー取得を行う場合
自賠責保険の加入には最寄りの車屋さんか取り扱いのあるコンビニ、または陸運局かその周辺に行けば取扱店が必ずあります。
自賠責保険には1か月単位で加入が可能ですが割高になってしまうので1年以上で加入をしておくとよいと思います。
筆者の場合は予備検査を取得するまでの猶予期間ということでとりあえず1年間の加入を行いました。
なお自賠責保険の料金はどこの取扱店で加入しても変わりがありません。(つまり手数料は同じ)
新車登録時に自賠責保険の期間が不足する場合
この場合は期間を延長して加入すれば問題ありません、筆者の場合は今年の8月31日から1年で入っていますので不足している2年と3か月分を追加で加入しました。
加入した自賠責保険の車体番号が変わった場合
なお職権打刻などで車体番号が変更してしまう場合は後日取り扱いの代理店にて車体番号の変更を行っておく必要があるようです。
自賠責保険に登録された車体番号を変更するには自賠責保険証明書、車検証のコピー、認印が必要となります。
仮ナンバーの取得は市役所で行う
自賠責保険に加入しましたら市役所で仮ナンバー取得の手続きを行います。
仮ナンバーは申請日に即日借りることが出来ますが期間が決まっています。
車検の場合だけだと2日が限界ですが、間に整備などを挟む場合は5日とか借りることが可能になります。
また1回あたり借りる費用として750円の手数料が必要となります。
仮ナンバーでは申請したときの利用目的以外で使用することができませんので間違っても買い物などで使用したりしないようにしましょう。
仮ナンバーの取得に必要なものは以下です。
- 自賠責保険証明書
- 通関証明書
- 印鑑
窓口の混み具合にもよりますが概ね10分程度で借りることができます。
並行輸入自動車の予備検査を受ける
予備検査を受けるためには並行輸入自動車届出書により事前の書類審査を終わらせておく必要があります。
こちらが通っていれば以下のオンラインシステムから24時間いつでも検査予約を入れておくことが可能です。
予約自体は無料ですがキャンセルなどをする場合は手続きが必要なようです。
予約したら時間に余裕を持って当日に挑みましょう。
また通常予備検査を行う前にテスター屋さんへ行って最終的な調整作業が必須となります。
検査には専用の機器が使用されますので素人の「感」だけでの検査合格は現実的に難しいのではないかと思います。
詳しい検査の手順や様子についてはまた別記事を書いていきますが、流れとしては以下のようになります。
- 検査予約
- テスター屋さんで最終調整
- 検査受付と手数料の支払い
- 予備検査
- (職権打刻)
- 予備検査証の発行
因みに筆者は予備検査に一発合格しました。
予備検査を受けるにあたって必要な書類は以下
- 自動車通関証明書
- 譲渡証明書(輸入車が本人なら不要)
- OCR第1号様式(当日窓口にて入手)
- 自動車検査表1(受付時に入手)
- 手数料納付書(受付時に入手)
車検証の取得のために自動車リサイクル券を手に入れよう
うえにも書きましたがリサイクル券の発行には多少時間が掛かります、
公式では10~15営業日といってますが実際には7営業日程度で取得できるようです。
また予備検査には3か月の有効期限があるため期限内に車検証の取得を行う必要があります。
折角予備検査に通ったのにその後の手続きでもたついて期限が切れてしまってはお話にならないのでできれば並行輸入自動車届出を行った時点で発行の申請を行いましょう。
こちらのリンクからPDFを印刷して必要事項を記入して申請を行います。
なお申請を行うタイミングによって必要なものが異なります。
並行輸入自動車届出書のみを完了している場合
- 再資源化預託金等預託申請書
- 自動車通関証明書(コピー)
- 並行輸入自動車届出書(第一号様式の「その1」と「その2」のコピー)
- 自動車排出ガス試験(コピー、年式により不要)
予備検査証を持っている場合
- 再資源化預託金等預託申請書
- 予備検査証
これらを郵送で公益財団法人自動車リサイクル促進センター 資金管理対応グループまで送ります。
後日払い込み用紙が郵送されてくるのでネットバンキングからの送金、もしくは普通に払い込み用紙で支払いを行います。
実際の自動車リサイクル券の発行までの期間
10/23 予備検査合格
10/24 普通郵便にて申込書
10/31 払い込み用紙着、送金
11/2 リサイクル券発送
11/5 リサイクル券到着
払い込み用紙発送までに5営業日
リサイクル券発送までに2営業日実質7営業日程度
なぜ郵便局にて土日の配達が保留にされていたので宅配便を選択していたなら2日早く受け取れていたかも
並行輸入自動車の希望ナンバーには申し込みが必須
並行輸入自動車に関わらず希望ナンバーを付けたい場合には事前の申し込みとお金が必要なります。
こちらの希望番号申し込みサービスからサイトにアクセスして手続きを行います。
折り返し登録したメールアドレス宛に送金方法などが記載されたものが届くので手順に従って送金をすると翌営業日(入金が確認され次第)に着金お知らせメールが届きます。
そちらの着金お知らせメール内に以下のように確定内容が知らされます。
◇ 受付番号: 70877–
◇ 確定ナンバー: —–0000
◇
◇ 交付可能期間: 平成30年11月6日から平成30年12月5日まで
こんな感じで交付可能期間が設けられているため、この期間内にナンバーを取得しに陸運支局まで行かなければなりません。
期限が過ぎると交付手数料の4200円は帰ってきませんのでご注意ください。
筆者は予備検査が通った直後すぐに申し込みを行いましたが交付までに1週間掛かったようです。
逆に予備検査前に申し込みをして思わぬところで検査に合格ができなかったりしたら困るので基本的には予備検査後に希望ナンバーの申し込みをすることになると思います。
ナンバー予約証を受け取る際の二次元バーコードが印刷できるようになるのでこちらを登録日に必ず印刷して持っていきましょう。
並行輸入自動車の車庫証明の取得
車庫証明の取得は所轄の警察署で行うことができます。
申請用紙のフォーマットは各都道府県により違いがあるようです、
なので基本的には警察署の窓口でフォーマットを貰うか事前に対応するフォームをネットから印刷して持っていきます。
千葉県警の場合だと以下が必要となっています。
自動車保管場所証明申請書(EXCEL形式:20KB)エクセルアイコン(2通)
自動車保管場所標章交付申請書(EXCEL形式:19KB)エクセルアイコン(2通)
保管場所使用権原疎明書面(1通)
車庫証明WEB印刷を使用すると地図の作成が劇的に楽になりますのでお勧めです。
それに印鑑を押したものを持っていけば後日検査員が自宅か指定した車庫の現地確認に来て問題がなければ3営業日程度で車庫証明が発行されます。
車検証の発行に必要な印鑑証明書の取得
こちらは特に説明する必要はないと思いますが、車検証の発行には印鑑証明書が必要です。
*輸入者が本人でない場合は別途譲渡証明などももしかしたら必要になるかもしれません。
普通に市役所で1部取得していきましょう、
並行輸入自動車の車検証/ナンバーの取得
さてここまできたら全ての準備が整いました。
いよいよ車検証とナンバーの取得を行います。
必要な書類は以下のようになります。
- 予備検査証
- 通関証明書
- OCRシート1号様式(運輸支局にて入手)
- 手数料納付書(印紙窓口で入手)
- 自動車重量税納付書(自動車取得税も含む、印紙窓口で入手)
- 車庫証明書(運輸支局提出用)
- 自動車取得税・自動車税申告書(印紙窓口で入手)
- ナンバー予約証を受け取る際の二次元バーコード(またはナンバー代金)
- 自賠責保険証(37か月分、現地でもたぶん加入できる)
- 自動車リサイクル券(預託証明書)
- 自動車リサイクル券発行明細書(に付属してるシール)
- 印鑑登録証明書
これら一式を所轄の運輸支局に持っていきます。
当日は車両にナンバーの封印を行いますので仮ナンバーを付けた対象の車両で乗り込みましょう。
今回はまとめということで詳しい手続きの流れまた個別記事にて書いていきたいと思います。
佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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