読者の皆さんは車いすラグビーを観戦したことがありますか?
競技場に車いすがぶつかる大音響が響いて、大変迫力のある障がい者スポーツの一つで、パラリンピックの競技の一つです。
車いすラグビーは車いす競技の中でタックルが認められている唯一の競技です。
激しいタックルのため、タイヤのパンクは頻繁におきるそうです。
ここでは車いすラグビー観戦が楽しくできるように、クラス分けやルールなどをご説明していきます。
車いすラグビーって?
車いすラグビーは別名クワドラグビー(QUAD RUGBY)とも呼ばれます。
大腿四頭筋は の英語は”quadriceps(クアドリセプス)” で、クワドは4という意味があります。
すなわち、四肢に障がいを持つ人が行うラグビーが車いすラグビーなのです。
車いすラグビーは大変激しいスポーツなのでマーダーボール(MURDERBALL(殺人球技))と呼ばれていた時もあり、1966年のアトランタパラリンピックで初めて登場し、2000年のシドニーパラリンピックから公式種目になりました。
日本に紹介されたのは1996年で、翌年に連盟が設立され、現在に至っています。
車いすラグビーはバスケットボール、バレーボール、アイスホッケー等の要素がラグビーに組合せられていて、コートの広さはバスケットボールと同じです。
また、車いすラグビーは、車いす競技の中で唯一、タックルが認められている男女混合の競技です。
車いすラグビーでは専用の丸いボールが使われます。
四肢に障がいのある選手を対象としているといいましたが、選手ごとに障がいの程度の重い方から順に0.5点から3.5点まで0.5点刻みで「持ち点」が与えられています。
1チームの持ち点の合計は8点以内で、それぞれの持ち点で攻撃と守備の役割分担が明確になっています。
詳しくはクラス分けの章でご説明しましょう。
どんな車いすを使うの?
車いすは、ハードな競技に耐えられる専用の車いすを使用し、攻撃型と守備型があります。
攻撃型は、コンパクトで、細かいターンや動きが出来るようになっています。
一方、守備型は、相手の動きを止めるためのバンパーが突き出ていたり、相手の車いすから逃れるためにウィングがついています。
ボールは公式専用球が使用され、ひざの上に置かれたり、パスをしたりしてゴールまで運ばれます。
ボールをひざの上に置いて運ぶ際は、10秒以内に1回のドリブルかパスを行う必要があります。
前方へのパスも認められている点が一般のラグビーとの大きな違いです。
試合人数は4人対4人で、選手交代の人数制限はありません。
タックルはタイヤの中心より後ろへのタックルはルールで禁止されています。
また、競技中は手で他の選手の車いすや体に触れる事は反則です。
タイムアウトはベンチ側から2回、コートの選手から4回までコールできます。
ピンチの時、打開のきっかけにすることもでき、コールのタイミングもチーム戦略の一つとなります。
クラス分けはどうなっているの?
車いすラグビーの選手には障害の程度によって、それぞれ持ち点がつけられます。
障害の重い方0.5点から軽い方3.5点まで0.5点刻みの7段階に分けられます。
上肢、体幹それぞれの点数を合計し、1チーム4人の持ち点の合計が8点以下で構成されなければなりません。
クラス分けは、体幹機能テスト・筋力テスト・動作の機能テスト・競技観察を実施し、決定されます。
女性選手が加わる場合、女性選手1名につき持ち点の合計から0.5点マイナスされます。
以下、少し分かりにくい体幹機能についてご説明しましょう。
以下がクラス分けをするときの体幹基準です。
- 体幹0点:体幹の機能が全くない場合。
- 体幹0.5点:体幹直立姿勢を保つことができ、車いすをプッシュしたり、ピックアップする時に前傾を保つことができる。
車いすの前でドリブルすることができる。 - 体幹1.0点:体幹を支持面外に移動し戻すことができる。
接触時の体幹ポジションに変化はない。 - 体幹1.5点:車いすを体幹・骨盤・下肢を使って動かすことができる。
接触時、強固に抵抗できたり、姿勢の安定ができる。
参考:一般社団法人 日本車いすラグビー連盟 ホームページ
基本的なルール
以下に日本車いすラグビー連盟のホームページを参考に、ルールをできるだけ簡単にご説明します。
まず、競技時間は1ピリオドが8分間で、一試合に4ピリオドが行われます。
得点はボール保持者が乗っている車いすの前後輪4輪のうち2輪が、相手側のゴールライン(8mのライン)上に達しているかで決まります。
ゴールやバイオレーション(反則)またはファウル・バイオレーションの後に試合を再開する時や、第2、第3、第4ピリオドを開始する時にはスローインを行います。
攻撃側はボールを持って12秒以内にセンターラインを越えなくてはいけません。
一度センターラインを越えると、自分の側にボールを戻すことはできず、攻撃側は40秒以内にゴールをしなければなりません。
できなかった場合はボールの所有権を失い、攻守が入れ替わります。
ヘルドボールというルールもあります。
両チームの選手がボールを奪いあっている時や、ボールが両チームの選手の間や車いすの間に止まった時、また、ボールが車いすの下にはさまった時などは、ヘルドボールとなり、指示されたサイドラインの場所から、スローインする権利を交代で得ます。
車いすの後からぶつかったりする危険なタックルは反則です。
相手の身体や車いすに触れたり、押さえつけたりすることも禁じられていて、そのようなファウルを犯した選手は1分間、または相手がトライを決めるまでペナルティーボックスに入らなければなりません。
日本車いすラグビー界の今
日本選手権への出場をかけた「第21回 日本選手権大会 予選リーグC」が8月10~12日横浜で開催され、Okinawa HurricanesとFukuoka DANDELIONが本戦への出場権を獲得しました。
日本選手権の予選リーグは3回に分けて行われ、12月の日本選手権への本選出場権をめぐって、全国から9チームが参加します。
これまで千葉県君津市、北海道中川郡で行われ、最終戦の横浜大会には、沖縄のOkinawa Hurricanes、埼玉のAXE、福岡のFukuoka DANDELIONの3チームが出場しました。
サポーター募集
日本車いすラグビー連盟は大会運営ボランティア(特に、英語、フランス語など多言語対応可能な方)を募集しています。
興味がある方は以下のサイトから申請書を提出して下さい。
JWRF 公式ページ オフィシャルパートナーやボランティアの募集
一般社団法人 日本車いすラグビー連盟
所在地:東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル4階
まとめ
以上、車いすラグビーについてお伝えしました。
車いすラグビーはタックルが見どころの迫力あるスポーツですね。
車いすラグビーは大変激しい応戦が繰り広げられる障がい者スポーツですが、細かいルールや車いすを工夫したりして大変魅力的なスポーツであることがわかりました。
男女混合という点もいいですね。
ルールをできるだけ簡単にご説明しましたが分かりましたか?
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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是非、参考にして車いすラグビー観戦を楽しむ助けにしてくださいね