迫力満点のパラリンピック自転車競技。
自転車競技がパラリンピックの正式競技に加わったのは、ロード競技がニューヨーク・エイルズベリー1984大会(ロード)から、トラック競技がアトランタ1996大会からですので、歴史が長いですね。
ここではパラリンピック自転車のルールやクラス分けなどをご紹介しましょう。
パラリンピック自転車って?
パラリンピック自転車には脳性まひ、視覚障がい、切断などのある選手が参加します。
パラ自転車競技には2種目あって、一般道を走る「ロード」と、屋内競技場のバンクという傾斜のあるコースを走る「トラック」です。
それぞれに複数競技があります。
ルールはオリンピックとほぼ同じですが、より公平な競技を行うため、パラ自転車競技では選手の障がいに応じて四肢障がい(C)、下半身不随(H)、視覚障がい(B)、脳性まひ(T)の4つのクラスに分かれています。
さらに障がいの程度によって細かく分かれ、男女別に時間を競います。
クラス分けについては次の章で詳しくご説明します。
また出場選手の障がいの度合いや特性に合わせて自転車の改造も許可されています。
Cクラスは普通の競技用2輪自転車、Hクラスはハンドサイクルという手漕ぎの自転車、Bクラスは2人乗りのタンデム自転車、Tクラスは3輪自転車です。
パラリンピック自転車のクラス分けって?
障がいの程度は四肢障害やバランス感覚などを考慮して、UCI(国際自転車競技連合)が定めたクラス分け基準で判定され、障害者手帳の等級などとは無関係です。
より公平な競技を行うため、障がいに応じてクラス分けされています。
以下をご覧ください。
障害の種類により、4つのクラスに分かれ、それぞれの特性に応じた自転車で競技を行います。
Cクラス:
Cクラスは切断や麻痺など、四肢障がいを持つ選手が対象で、C1~C5に細分されます。
(同じクラス内では数字が小さいほど重度の障がいがある)
競技用の2輪自転車を使用しますが、安全性を確保するため各選手の障がいの特性に合わせて、ペダルに義足を固定したり、ハンドルの形を変更したりする改造も許可されています。
Hクラス:
下の写真をご覧ください。
Hクラスは、下肢に切断や麻痺、下半身不随などがある選手を対象としていて、H1~H5に分かれます。
ハンドサイクルで3輪の自転車を使用します。
膝をついて前屈みになって漕ぐタイプと仰向けで乗るタイプの2種類があります。
仰向け型はH1~H4の選手が、前かがみ型はH5の選手が使います。
Bクラス:
以下のような2人乗りタンデム自転車を使用します。
前の席にパイロット(晴眼者)が乗り、後ろに視覚障害のある選手(ストーカー)が乗り、二人で競技を行います。
Bクラスは視覚障がいを対象としますが、見え方によるクラス分けはありません。
前後のペダルは連動しているため、ペースを上げたり減速などのタイミングで息を合わせることが重要です。
Tクラス:
Tクラスは重度の四肢障がいや脳性まひがある選手が対象で、生涯の程度によってT1~T2に分かれ、3輪自転車を使います。
計測タイムって?
基本的には早くゴールした選手や最速タイムの選手が勝ちになります。
パラリンピック競技の特徴として、「計算タイム制」があるのですが、聞いたことがありますか?
これは、複数のクラスの選手が混じって競技を行う際に、実走タイムにクラスごとに設定された「係数」を掛け合わせて算出された計算タイムで順位を決める方法です。
分かりにくいので例をあげてみましょう。
例えば、C3、C4、C5の選手が一緒に出場し、タイムを競う場合、C5選手のタイムを仮に100パーセントとした場合、C4選手のタイムには〇パーセント、C3選手のタイムには〇〇パーセントという係数をそれぞれ掛け合わせ、順位を決める方法です。
少しでも公平性が保てるように工夫しているのです。
注目の国内外の選手たち
英国・米国・オーストラリアではサイクリングがとても盛んだと言います。
そういえばオリンピックでも、パラオリンピックでもその国出身の多くの選手がメダルを取っていますね。
元F1ドライバーのアレックス・ザナルディ(イタリア)はレース中の事故によって両脚切断後に自転車競技に転向しました。
パラリンピックのロンドン2012大会で金メダル2個と銀メダル1個を獲得し、リオデジャネイロ2016大会でも金メダル2個と銀メダル1個を獲得しています。
東京2020大会での活躍が期待されますね。
サラ・ストーリー(イギリス)は左手先の発育不全という先天性障がいがあるのですが、最初は水泳選手としてバルセロナ1992大会からパラリンピックに出場しています。
(4大会連続)その後、2005年に感染症を患い、自転車競技に転向しました。
日本チームも奮闘していて、複数のメダリストを出しています。
競技は日本パラサイクリング連盟(JPCF)が統括していて、強化指定A選手の野口佳子選手は、「2017世界選手権ロード大会」のロードタイムトライアルで、世界チャンピンになっています。
野口選手が東京2020大会で金メダル獲得なるかが楽しみです。
また、藤田征樹(C3)は、両足が義足という障がいを乗り越え、北京2008大会からリオデジャネイロ2016大会まで連続で3回出場し、5個のメダルを獲得しています。
チケットの価格
- 2020年 9月 1日 08:00 ~ 17:15
自転車競技(ロード) 男女メダルセッション
男子・女子/タイムトライアル・表彰式[TPCRD01] 富士スピードウェイ
1,000円 ~ 2,000円 - 2020年 9月 2日 09:30 ~ 17:05
自転車競技(ロード) 男女メダルセッション
男子・女子/ロードレース・表彰式[TPCRD02] 富士スピードウェイ
1,000円 ~ 2,000円 - 2020年 9月 3日 09:30 ~ 16:45
自転車競技(ロード) 男女メダルセッション
男子・女子/ロードレース・表彰式|混合/チームリレー・表彰式[TPCRD03] 富士スピードウェイ
1,000円 ~ 2,000円 - 2020年 9月 4日 09:30 ~ 17:00
自転車競技(ロード) 男女メダルセッション
男子・女子/ロードレース・表彰式[TPCRD04] 富士スピードウェイ
1,000円 ~ 2,000円
まとめ
以上、パラリンピック自転車競技についてお伝えしてきました。
英国・米国・オーストラリアではサイクリングがとても盛んだと言います。
そういえばオリンピックでも、パラオリンピックでも英国・米国・オーストラリア出身の多くの選手がメダルを取っていますね。
自転車は普通に両手でハンドルを握り、両足でペダルをこぐもの、と思っていた筆者はパラオリンピック自転車競技に出場している選手たちを見て目からうろこというか、大変驚き感動しました。
たとえ両足がなくても、片手片足が使えなくても、たとえ視覚障害があっても、選手たちがそれぞれのやりかたで、全力でスピードを競っている姿は本当に迫力満点です。
観戦する私たちも思わず全身に力が入りますね。
東京2020大会ではリオデジャネイロ2016大会と同じく、全50種目が実施される予定で、延べ230選手の出場枠が決まっています。
伊豆ペロドロームと、富士スピードウェイで行われるパラリンピック自転車競技の観戦チケットは8月22日から申し込みが開始されました。
チケットも他の競技に比べ比較的安価なので、気軽に応援に行けますね。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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