キャンプ場でやけどした時の応急処置と事前にできる対策

キャンプの最大の楽しみの一つが「料理」です。
いつもとは違って野外で作るワクワク感がたまりませんが、いつもと調理器具や調理方法など勝手が違うため、危険が付きまわります。
中でも、特に気を付けなければいけないのが、「やけど」です。
せっかくの楽しいキャンプで痛い思いをしないために、今回は、キャンプでやけどしないための対策と、万が一やけどしてしまったときの応急処置について解説します。

キャンプのやけどで良くあるケースと対策


キャンプ場では、普段つかわない方法で、火を使うため、いつもより何倍もやけどの危険度が高くなっています。
キャンプで良くあるのが、着火剤が原因のやけどと、カセットコンロを使ったときのやけどです。
「あつ!」と、笑ってすませる程度のやけどならまだいいですが、使い方を間違えると大けがに繋がる危険性もあるので、くれぐれも気を付けてください。

ゼリー状の着火剤でやけどしないための対策

キャンプ場での火起こしで、ゼリー状の着火剤を使う方も多いと思いますが、この着火剤も誤った使い方をすると、やけどの原因になりがちです。

ゼリー状の着火剤は、メチルアルコール系を主成分にしているので、引火点が非常に低く、揮発性がとても高いのが特徴なので、とても引火しやすくなっています。
その一方で、点火していても炎が目に見えにくく、煙がほとんど出ません。

ゼリー状の着火剤は、このような特徴をもつため、

  • 火がついていない
  • 着火剤が足りない

と、充分熱されているのに勘違いして、途中で継ぎ足そうとしたときに、やけどしてしまうケースが良くあります。

着火剤でやけどしないために、注意してほしい点は以下の通りです。

  • 一度着火した後は、着火剤の継ぎ足し禁止
  • 着火剤は使用後、キャップをあけたまま火の近くに放置しない
  • 着火剤を出してからは、すぐに火をつける(発揮したガスが増えて危険なため)
  • 耐熱グローブを使う

万が一、着火剤が皮膚についてしまったときの応急処置

万が一、火のついた着火剤が皮膚についてしまった場合、水で湿らせた布などで、着火剤を上から押さえて速やかに火を消してください。
下手に払い落そうとすると、付着した着火剤が他の場所にも付着して、やけどの範囲が広がってしまいます。

カセットコロンでやけどしないための対策

キャンプ場では、炭や薪で火をおこして料理するのも魅力の一つだと思いますが、気軽に調理できる方法として、家庭用のカセットコンロをキャンプ場に持ち込む方もいます。
自宅で使うことも多いので、あまり危険がないと思われるかもしれませんが、誤った使い方をしてしまうと、カセットコンロが爆発してしまい、軽度のやけどでは済まない、大きな事故に繋がる危険性もあります。
カセットコンロで事故を起こさないための対策も知っておきましょう。

対策①鉄板や鍋は適切なサイズのものを使う!並列して使わない!

カセットコンロを使う場合、そのカセットコンロに適したサイズの鉄板な鍋を使うようにしてください。
あまりにもカセットコンロよりも大きい、はみ出したものは使わないようにしてください。
また、大きな鉄板を熱したいからといって、カセットコンロを並列させて使うことも、ボンベが爆発する危険があるので、必ず一つずつ使ってください。

対策②カセットコンロに炭をのせての火起こし厳禁!

カセットコロンに網をのせて、そのうえで炭に火をつけようとしては、絶対にいけません!
熱された炭火の熱線でガスボンベが異常に加熱され、爆発したり、炎を吹きだしたりします。
炭火は、見た目以上に高温になっており、カセットコンロでの火起こしは絶対に危険です。

やまひつじ
軽いやけどどころでは済まない可能性も十分あるので、気を付けてください。

対策③ボンベを保管する時は、高温の場所は避ける!

ボンベを保管する時は、なるべく高温なところを避けて保管しておきましょう。
特に危険なのが、夏の車の中です。
移動中は、クーラーをつけるなどしているため問題ないと思いますが、キャンプ場についてから、炎天下の下、調理の時間になるまで、車中に置いておくとかなり危険です。
時間がたつにつれて、車内の温度が上昇し、ボンベが爆発するリスクがどんどん高くなってしまいます。

社長
ボンベは、キャンプ場についてからも、なるべく温度の高くならない場所(40度以下)で保管するようにしましょう。

キャンプで「やけど」をしないための予防策と応急処置方法

2019年6月18日

キャンプで覚えておきたい!やけどの応急処置


キャンプ場で万が一やけどをしてしまった場合、どうすればいいのか。
応急処置の方法をお伝えします。

まずは患部を冷やす

やけどを起こした場合の応急処置は、基本冷やすことです。
やけどをしても、すぐに冷やすことができれば、熱による体へのダメージは最小限に抑えることができ、痛みを抑えることも出来ます。

近くに水道水の出る蛇口があれば、流水で15~30分ほど冷やしてください。
そのとき、傷口に直接流水をかけてしまうと、皮膚が剥がれてしまったり、痛みが出たりするので、傷口よりも上の方から冷やすようにしましょう。

蛇口が近くにない場合は、水で冷やしたタオルや保冷剤や氷を包んだタオルをこまめに交換しながら冷やしてください。

注意するポイントとしては

  • 氷や保冷剤などで直接冷やしすぎない!(逆に患部を傷つける危険あり)
  • 長時間冷やしすぎない(皮膚がふやけて、予後に悪影響)
  • 衣服の上からのやけどの場合は、衣服の上から冷やす(無理に脱がすと皮膚が剥がれてしまう可能性があります)

軟膏を塗り、患部に空気が当たらないようにする

十分に患部を冷やすことができれば、あとは清潔なガーゼに軟膏を塗り、患部にガーゼをあてて、包帯を巻いて、傷口に直接空気が触れないようにしましょう。
軟膏には、傷を癒す効果だけでなく、包帯が皮膚に引っ付いてしまうことを防ぐ効果もあり、もしものときとても重宝します。
キャンプに行くときは、万が一に備えて、軟膏やガーゼ、包帯など応急処置に必要最低限必要なものは、救急セットとして準備しておきましょう。

もし、包帯がなかった場合は、患部をラップで巻くだけでも、応急処置としては十分効果がありますので、覚えておきましょう!
とにかく、清潔なもので患部を直接空気から触れることを守ることが重要です。

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2021年5月17日

キャンプで応急処置をした後に焦らないために


キャンプでは、やけど以外にも、様々なケガや病気のリスクがあります。
万が一の時のための応急処置を知っておくことが大切ですが、最終的には病院に行って、お医者さんの診断を受けることをおすすめします。
「これぐらい大丈夫」と、あまり油断しすぎないことが大切です。
最後に二つ、注意事項をお伝えしておきます。

キャンプ場に、保険証は忘れずに

万が一の場合、キャンプ場から最寄りの医療機関で診察を受けるために、保険証は必ず持っていくようにしましょう。
キャンプ場の近くということは、おそらく普段行っている病院ではなく、初診のケースがほとんどだと思いますので、保険証やお薬手帳を忘れないようにしましょう。
また、薬やアレルギー、既往歴など、お医者さんに伝えるべき事項がある人は、予めメモし、保険書と一緒に保管しておくと、万が一の時焦らずにすみます。

最寄の病院の場所は、予めチェックしておく!

最近のキャンプ場は、いつも通り電波が入って、スマホが使えることがほとんどですが、もし、スマホの電波の届かないような人里離れた山の中でキャンプをするときは、予め最寄りの病院の場所を把握しましょう。
応急処置をしたとしても、診察は一秒でも早い方がいいに決まっていますので、もしものときに、最短距離で動けるように、確認しておくことをおすすめします。

まとめ

キャンプに限った話ではないですが、やけどのダメージを最小限に抑え、回復を早めるためには、とにかく初期の対応が大切です。
どれだけ対策をして、気を付けていたとしても、失敗することは誰にでもあることですが、重要なのは、その後の行動です。

患部を冷やし、軟膏を塗り、包帯を巻く。
とにかく、やけどをしてしまった直後に、素早く適切な応急処置をすることが大切で、もし症状が悪化したり、ひどかったとしても、病院に行ってからの治療もスムーズにいきます。

社長
いざという時に慌てない、間違った処置をしないためにも、やけどの応急処置をしっかりと頭に入れておきましょう。

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2021年3月5日

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ABOUTこの記事をかいた人

Kazuki

佐藤和樹(Kazuki Sato) 株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。 趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。 本社は千葉県にあり、 キャンプ用品をメインに取り扱っている。 製品の設計や開発なども独自に手掛ける。 UJack(ユージャック)は universal jack(世界に浸透する)を意味し、 文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。 あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。 Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!