薪割りの主な道具は斧や鉈、その他にはナイフでも薪割りが可能ですが、どれをキャンプに持っていけば良いか迷いがちです。
結論から言えばどの道具もキャンプ場での薪割りに使えますが、中には向いていない種類もあり、キャンプ場で使えずただの荷物になったり、薪割りをすることでケガをしたり、周りの人を巻き込んだ事故を起こす事もあります。
そんな事態を避けるべく、今回はキャンプの薪割りに最適な道具の種類やおすすめの商品を紹介していきたいと思いますので、ぜひ参考にして安全でスムーズな薪割り&焚き火でキャンプを楽しんでみてください!
Contents
薪割りができる道具
通常薪割りには斧や鉈を使いますが、ナイフでも薪割りが可能です。
使う人や場所、そして切る薪の大きさによって使い分けていきましょう。
斧
斧は柄が長くて羽の部分が分厚いものが多く、基本的に両手で持ち振り下ろして使います。
そのパワーは鉈やナイフに比べて強く、大きな薪や丸太を割るときなどに使用します。
薪割りと言えばやはり斧で、力がない人でも遠心力を使って大きな薪でも割ることができます。
慣れてくると一番薪を割りやすい道具ですが、最初は扱いが難しい上に、大きな薪を割ったときは木片が飛び散る危険性があります。
振りかぶった時に手からすっぽ抜けた斧が人に当たってケガをさせたり、飛び散った木片が周囲のテントを傷つける可能性があるので、キャンプ場での使用は控えたい道具です。
また大型の斧は薪割り台を必要とします。
キャンプ場の多くは薪割り台の貸し出しがなく、持ち込みをする手間や荷物が増えるという点でもキャンプ場に斧は不向きと言えます。
しかし斧でもキャンプに向いている種類もあります。
ハンドアックスやハチェットと呼ばれる小型の斧や手斧は、片手で振り下ろす事ができる扱いやすい重さなので斧をキャンプに向いています。
鉈
鉈は刃渡りが長く包丁に似た形で片手で持つことができ、薪を割るときは、薪に添えながら叩きこんで使うので、斧よりも扱いやすく安全です。
小さな子供がいるファミリーキャンプや狭いサイトでは、周囲に注意を払う必要があるのでコンパクトに使える鉈が安全性が高くおすすめです。
鉈は薪割りのほかにも枝払いに使ったりロープなどを切ることができますが、剣鉈と呼ばれる刃の形が剣のような種類がナイフに似たタイプで切ることに特化しています。
薪割りに向いている種類は腰鉈と呼ばれるもので斧に近いタイプです。
また鉈には片刃と両刃があり、片刃は切る作業向きで、両刃は割る作業向いています。
ナイフ
キャンプでのナイフの用途は基本的には食材を捌いたり、ロープを切ったり、木を削ったりすることですが、バトニングといったナイフを使って薪を割る手法があります。
斧や鉈に比べると小さなサイズの薪を割る時に適している手法ですが、焚き火に必要なサイズの薪を作るのには十分です。
焚き付けに使える、木を削ってできるフェザースティックもナイフ使って作ることができます。
慣れてくるとコツやテクニックを使って様々なタイプのナイフで薪を割ることが可能ですが、耐久性やサイズ、使いやすさの観点からバトニングに向いているナイフがあります。
まずナイフの形は折りたたみのナイフではなくブレードとグリップが固定された、鞘に収めて使うタイプのシースナイフがバトニングに向いています。
加えてフルタング構造といった、ナイフのブレードがハンドルの後ろまで貫通しているものは強度が高く、バトニングの時の衝撃に耐える事ができます。
最後にブレードのサイズですが、ブレードの長さと厚みによって割れる薪のサイズが変わってきます。
バトニングのやり方はナイフを薪にあてて、別の薪でナイフの先の方を叩いて薪を割ります。
割りたい薪からある程度ナイフの先が飛び出ていないと叩きにくいので、目安として刃渡りが10㎝以上あるナイフを選びましょう。
またブレードの厚みが薄いと折れ曲がったり、左右に割り開く力が弱くて薪が割れないので厚みは3㎜以上あるものが適切とされています。
キャンプに必要な薪割りとは
キャンプで薪を使うシーンは主に焚き火だと思います。
薪割りと言えば大きな丸太を割ったり豪快なイメージですが、実際にはキャンプ場で丸太サイズの豪快な薪割りをする必要はありません。
焚き火に必要な薪のサイズは焚き付け用の小サイズ(直径2㎝程度)、火加減を調節する中サイズ(直径5㎝程度)、長時間火を付けておく火持ち用の大サイズ(直径10㎝程度)で、小さいサイズから順に火にくべていきます。
焚き火の最初は太い薪だと燃えませんが、ある程度火が大きくなれば太い薪でも燃えるようになるので、薪割りが必要なのは最初の焚き付け用の薪を作る時がメインになります。
あらかじめホームセンターやキャンプ場で販売されている薪のサイズを確認し、キャンプ場で中サイズのものをメインに使用すれば、持ち運びがしやすく、安全に使えるサイズの手斧や鉈、ナイフなどで薪割りができます。
ネットで販売されている薪だと、サイズがミックスになったものもあるので使い勝手が良いです。
薪割りがしやすく着火性が高い薪の種類は針葉樹で、代表的なのはスギ、ヒノキ、カラマツなどです。
このような薪で節がなく、真っ直ぐな薪が割りやすいです。
しかし針葉樹は燃焼が早いので薪の消費が速いのと、煙がでやすいので注意が必要です。
キャンプの薪割りにおすすめの手斧
キャンプの薪割りに最適な斧は、片手でもてるコンパクトな柄が樹脂製の扱いやすい手斧です。
両手で持って使う斧はキャンプ場で使用するには危険性が高く、扱いにくい斧だと手がつかれて斧がすっぽ抜けたり、疲れが翌日まで残る可能性があります。
樹脂製の柄は軽いので扱いやすく、刃との重さのバランスが良いため、少ない力で薪が割れやすいです。
ハスクバーナ ハチェット H900 580761001
刃長:80mm
重量:870g
材質:刃部/C60高炭素鋼(PTFEテフロン加工)、グリップ/強化プラスチック(ソフトグリップ)
言わずと知れたスウェーデンの名門ブランド「ハスクバーナ」のバランスがとれた手斧です。
握りやすくて滑りにくい柄で扱いやすく、ヘッドに重心がある為、少ない力で気持ちよく薪を割ることができます。
持ち運びが便利なケースは立てかけることもできるので保管もしやすいです。
キャンプの薪割りにおすすめの鉈
キャンプの薪割りにおすすめの鉈は、薪割りに特化した「腰鉈で両刃」の鉈です。
さらにエビ鉈とよばれる刃の先に石がついている鉈は、石が刃が地面にあたることを防いでくれるので刃が欠けにくく、どんなフィールドでも安心して使えるのでお勧めです。
千吉金賞 小型石付きエビ鉈 全鋼
刃長:135㎜
質量:360g
刃の種別:両刃/全鋼
薪割りに適した形の両刃タイプのエビ鉈で、石が付いているので地面が荒れている場所でも気兼ねなく使える便利な鉈です。
さらに全鋼刃を使用している鉈なので耐久性が非常に高く、薪割りなどのハード使いに向いています。
サイズもコンパクトなので扱いやすく、重さも軽いのでキャンプの携行品としておすすめです。
キャンプの薪割りにおすすめのナイフ
キャンプで10㎝を超える丸太サイズの薪割りをする場合だと、刃渡りは15㎝以上で欲を言えばフルタング構造のものが最適ですが、焚き火の焚き付け用の薪割りをする為のナイフであれば、おすすめのナイフは、「シースナイフ型で刃渡り10㎝以上、刃厚3㎜以上」のナイフです。
そしてキャンプ中に使用頻度が高いナイフは、消耗品として考える必要があるので、コスパが良いことがナイフ選びのポイントのひとつになります。
モーラ・ナイフ Mora knife Companion Heavy Duty MG
刃体の長さ:約10.4cm
刃厚:約3.2mm
重量:約101g(ナイフのみの重量)
ブレード素材:カーボンスチール
ハンドル素材:ラバー
お手頃な値段のわりに、ロープを切ったり調理に使用出来たり、オールマイティーに使えるコスパの良いナイフで、刃厚があるのでバトニングもでき、中くらいのサイズの薪を割るのにちょうどいいサイズのナイフです。
ハンドル素材がラバーなので握りやすく初心者でも扱いやすいので、フェザースティック作りなど細かな作業もできます。
強度は落ちますが、ステンレス製のものだとサビにくく手入れが簡単です。
まとめ
キャンプでの薪割りに最適な道具は、斧や鉈、ナイフのどれか1つと断定することはできません。
割りたい薪のサイズや使う人に合わせて選び、選んだ道具の種類の中から薪割りに適したサイズや形状、刃の形などをした道具を選ぶことが大切です。
さらにキャンプのスタイルは人によって違い、持っていける荷物の量も人それぞれなので、自分が使ってみたい、またはキャンプに持っていくことができる道具を選んで、自分に合った薪割りを楽しんでください!
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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