今回は山の中のキャンプ場で注意したい虫と虫除けグッズをご紹介します。
蚊やハチだけでなく、スズメバチやムカデ、毒性のある毛虫など危険な虫に遭遇することが多いです。
またテントに寝泊まりする時は、虫の侵入を防ぐ対策も取りましょう。
Contents
キャンプ場で遭遇しやすい虫とその危険性
ここでご紹介する虫はキャンプ場だけでなく、都会では緑の多い公園などでも見かけることもあります。
特にハチやムカデなどは見つけたり近くに寄ってきたりしても決して素手で触らず、またむやみに追い払わないようにしましょう。
ハチ
山の中では、アシナガバチやスズメバチに遭遇するケースが多いです。
アシナがバチは大体2cmぐらい、スズメバチの種類(オオスズメバチは除く)ですと25-35mmほどです。
スズメバチは警戒心が強く、強い毒を持っているので刺されると全身アレルギー反応を起こしたり、ひどい場合ですと呼吸困難や血圧低下をまねく恐れがあります。
ハチを見かけたときは、姿勢を低く保ちゆっくりその場から離れてください。
また黒色のシャツなど濃い色に反応しやすいので、山の中では濃い色の服はできるだけ避けたほうが無難です。
蚊(ヤブ蚊・ヒトスジシマカ)
蚊は日中は草むらや藪の中、水辺などに潜んでいることが多いです。
近年ニュースとして取り上げられた「デング熱」などはヒトスジシマカという蚊によって病気が媒介されることもあるので、注意しなければいけません。
キャンプ場では、草むらや池のそばなどを避けて通りましょう。
また体温の高い人や汗の臭いなどで寄ってくることが多いので、身体を冷やしたりこまめに汗を拭いたりすることが大切です。
ブヨ
「ブヨ」や「ブト」などとも呼ばれ、蚊よりも小さい体長2~4mm程度の羽虫です。
刺されると皮膚に熱をもつような強い痒みや腫れを引き起こし、完治するまでに1週間~2週間かかることもあります。
山の中や水辺の近くなどに生息しています。
体質によっては、痛みや頭痛、発熱を伴うこともあります。
マダニ
山の中だけでなく、公園や自宅の庭などで見つかることもあります。
普段は草むらや葉の陰などに潜んでおり、感染症ウイルスを媒介する恐れがあります。
吸血する前の大きさでは約3~4mm程度で、8本脚でクモに近い節足動物です。
キャンプ場に犬などペットを連れて行く場合も、ペットが貧血や皮膚炎を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
皮膚に噛みついているマダニは無理に引きぬくと口器が皮膚に残り感染を助長させたり化膿する原因になりますので、そのままの状態で皮膚科のある病院に行き治療を受けましょう。
毛虫
毛虫すべてに毒があるわけではありませんが、素手で触れるとかぶれや痒みを感じる種類のものが多いです。
山の中でよく見かけるもの、注意したい毛虫としては5~6月と8~9月に発生しやすい「チャドクガ」です。
毒性が強く、死んだ個体やさなぎ、卵まで人を刺します。
また針がついた手で汗を拭ったりするとそこから全身にかぶれや発疹が広がったり、服を洗っても微細な針が残っていて痒みが生じるケースもあるので、いそうな場所では手袋、マスク、首にタオルを巻くなど、できるだけ肌を露出しないような服装を心がける必要があります。
体長2~3cmの幼虫でツバキ科の植物の葉や茎に群生していることが多いです。
成虫は体長2cmほどの小さい黒点のある黄色っぽいガです。
これが飛んできたら決して手で触らず瓶などで捕まえるようにしてください。
ムカデ
昼間ムカデは草むらや石がきの中、落ち葉や植木鉢の下などに潜んでいますが、夜になると餌を求めてテントの中に入ってくることもあります。
殺虫剤や熱湯をかけるなどして退治します。
攻撃性が強いので、触れると牙で噛みつき激しい痛みが走ります。
また赤く腫れるなど炎症を起こします。
万が一噛まれた場合は、すぐに冷やし、できるだけ毒を絞り出してから、抗ヒスタミン含有ステロイド軟膏を塗るなど対処します。
蛭(ヤマビル)
山の中では要注意な吸血生物です。
ヤマビルは、体長は25-35 mmで背面の3本の黒い縦線がはいっており、ミミズやナメクジのようなヌメヌメとした見た目です。
人間の呼気や体温に反応して寄ってきます。
山に踏み入る時、靴とズボンのすき間などから入り込み、知らず知らずのうちに皮膚に張り付いていることがあります。
皮膚についたからといって、すぐに吸血するわけではありませんが、指と指の間など皮膚が薄く、血管が太い場所を探して吸血します。
雨上がりの登山道や湿った道を歩く際はボタンのついた服を着ない、ズボンの裾と靴下の隙間を作らないことが重要です。
その他にもアブやセアカゴケグモなどにも注意したいところです。
キャンプ場に持っていきたい虫除けグッズ6選
蚊やブヨなどの羽虫は蚊取り線香や、虫除けミストなどで寄ってくるのを防ぐことができます。
動いて汗をかきやすいキャンプ場で役立つアイテムをご紹介します。
1.強力蚊取り線香
一般的な蚊取り線香と比較すると、線香自体の太さが2倍ほど太く、通常の蚊取り線香にも含まれる殺虫や忌避効果成分である「メトフルトリン」も2倍ほど多く含まれています。
また煙の量も段違いに多いです。
普通の蚊取り線香と同じように、専用の携帯器や置き型蚊取り線香皿に置いて使いましょう。
2.シーブリーズ&ハッカ油
爽快感や制汗性があり、肌のべたつきなどを抑えてくれます。
ニキビ予防などにも効果的なシーブリーズですが、それ自体には虫除け効果はあまりありません。
そこでシーブリーズに虫除け効果のあるハッカ油やユーカリ油を混ぜて虫除けスプレーをボトルなどに混ぜて自作することができます。
シーブリーズとハッカ油を混ぜたものは分離しやすいので、吹きかけるときは容器をよく振ってから使用しましょう。
3.蚊よけランタン
通常のキャンプ用ランタンとして見た目にも変わりありませんが、蚊が嫌う光の波長を出すことで蚊を寄せ付けなくする工夫がされています。
普通のランタンとしても使えます。
テント内に吊るしたり、食事する際にテーブルなどに置いて使用しましょう。
ランタンから距離が離れたり、別の光が混ざると効果が弱まることがあります。
LED式が経済的です。
4.ボディスプレー
清涼感あふれるハッカの香りがするボディスプレーです。
蚊が寄ってこないように首元や腕、足など全身に吹きかけます。
敏感肌の方やお子様にも使えます。
5.アウトドアミスト
日焼け止めと虫除けが同時にできる1本2役タイプのものもあります。
ちなみにアロベビーから発売されているアウトドアミストは、100%天然由来で、新生児から使えます。
また「※ディート」不使用、無添加で新生児にも安心して使えます。
※昆虫などの忌避剤に使われる安全な薬品成分ですが、新生児はディート12%以下のものが望ましいとされています。
6.ハチ・アブジェット(スプレー)
以上でご紹介した虫除け類を使ってもなお寄ってくる虫はいます。
こうしたスプレーは強力な噴射力、比較的広範囲に使えます。
即効性が高く、致死率も高いです。
強力ジェット&広角噴射キャンプだけでなくご家庭のハチの巣退治などにも使用可能です。
ただし、むやみやたらに虫を殺したり、大型のスズメバチなどに噴射すると、逆に刺激し攻撃されてしまうこともありますので注意しましょう。
虫に刺されたら?応急処置に使えるアイテム
虫に刺されてしまったら、病院に着くまでに応急処置を施しましょう。
一般的に家庭で使うような虫刺され軟膏や氷嚢などはもちろん、毒を抽出する器具や、清潔な水などがあれば洗い流しできます。
ポイズンリムーバー
毒性のある虫に刺された時に、患部から毒が身体に広がらないよう、毒液や毒針を吸引作用により抜き出す器具です。
キャンプやアウトドアライフでは、病院に着くまで結構な時間を要する場合があります。
石の手当を受けるまでの応急処置ができるよう必ず持っておきましょう。
抗ヒスタミンやステロイド軟膏
痒みや炎症を抑える薬品です。
ハチ、アブ、ヒルなどに噛まれた際に患部に塗り込むと効果があるとされています。
ガムテープ
ハチや毛虫などの微細な毒針は、手で抜こうとするとかえって奥に入ってしまったり患部から周辺に広がってしまう恐れがあります。
ガムテープを使って皮膚からはがすようにしましょう。
まとめ
山にはいろいろ危険な虫たちがいますが、必要以上に怖がったり、スプレーをまき散らしたりすることはありません。
ここでご紹介した一部の虫除けアイテムには他の道具と兼用して使えるアイテムもあります。
Youtubeやってます!
チャンネル登録ぜひよろしくお願いします!
佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!