キャンプで使う薪の種類や特徴、斧やナタを使うときの注意点も!

今回は焚火で使用する「薪」に焦点をあてて知識を深めてみましょう。
今回は火起こしの際どんな薪を使えばよいか、木の種類によって異なる薪の特性のほか、薪割りや枝落としをする際にあると便利なツールなどについてもご紹介します。

良い薪の条件とは

焚火がうまく燃えるかどうかは、いかに良い薪を準備できるかが重要なポイントです。

ここで挙げる良い薪の条件とは、

  1. 適度に乾燥している
  2. 火力が強い
  3. 火持ちがよい
  4. 煙やヤニが少ない
  5. 入手しやすく価格が手ごろである

このような条件があげられます。

条件①で挙げた適度な乾燥具合というのは、水分をたっぷりと含んだものは非常に燃えづらいですし、逆に乾燥しすぎてカラカラになってしまったものは燃やすと不完全燃焼を起こして煙や煤が発生することもあるのであまり向いていません。

また乾燥しているものとしてうまく利用したいのが「立ち枯れした木」です。

病気や土壌の変化などの理由で枯れてしまった木ですが、木の内部が乾燥している状態なので、手で押しただけで簡単に倒れてしまうような木です。
わざわざ探しに行く必要はありませんし、やはり森は所有者の土地である以上、むやみに木を倒したり伐採するのは控えましょう。

薪にも種類と燃え方の特性について

薪には種類があり、調理用に向いているもの、暖を取るのに向いているものなど、それぞれ燃え方に特徴があります。
まずはその特性からご紹介しましょう。

薪の燃え方による違いは、発熱量と火持ちする時間に違いがあります。
例えば調理用に使う薪には発熱量の多い針葉樹が適していますが、暖房用として使うならばゆっくり炎をキープできる広葉樹を選びましょう。

火力が安定した広葉樹


一般的に広葉樹は目が詰まっており、硬い木が多いです。

硬い分着火性しにくいですが、いったん火がつくと力強く長時間安定して燃え続けることができます。
遠赤外線を使った調理用の火やウッドストーブなど暖房器具にも取り入れやすいです。

デメリットとしてあげるならば、針葉樹に比べて値段が高くキャンプ場などでは入手しにくい点などがあげられます。

【広葉樹の種類と特性】

  • ナラ…焚火用の薪として最も人気の樹種で、火持ちがよく火力も強い
  • クヌギ…炭としても使われる。
    高品質な薪になり煙が少なく、火持ち、火力ともに優れている
  • カシ…広葉樹の中では最も火持ちがよい。
  • サクラ…ナラに比べて火持ちは短いが、香りがよく煙にサクラの香りが残るため燻製用チップとしても使われる
  • ケヤキ…こちらもナラに比べて火持ちは若干劣るが、火力はあり独特の芳香性がある。

その他北海道など寒い地域に生息する「シラカバ」なども樹脂が多く火付きの面では非常によいです。

着火性に優れ焚きつけに最適な針葉樹


針葉樹は松ヤニのように樹脂を多く含むものが多く、着火性がよいです。

材質が柔らかく一気に激しく燃えますが、火持ちはよくないので針葉樹を焚きつけ用として広葉樹をメインというふうに使い分けをすることが多いです。

最近ではインターネットで広葉樹と針葉樹をミックスさせたセットも販売されています。

【針葉樹の種類と特性】

  • マツ…ヤニを多く含んでいるので火力が強いが、煙も出やすく鍋が真っ黒になることも。
    一般的にはアカマツとカラマツが薪としてよく出回っている。
  • スギ…含まれている油脂によって火がつきやすく、燃焼は速い。
    入手しやすく薪割りもしやすい。
    火持ちはよくない。
  • ヒノキ…すぐに火がつきやすいが燃え尽きるのも速い。
    スギに比べて密度が低いので灰の量が少ない。
    木の香りはよい。

薪の拾い方と整理の仕方

太さの異なる4種類の薪を用意しよう

太い薪を数本並べてそこに火をつけても、薪にはすぐに火がつきません。
そこで小さな火を少しずつ大きな火へと育てるためには、太さの異なる薪を何種類か用意して細いものから太いものへと順に燃やしていくのが基本です。

薪を集める際はなるべく遠くから集める

オートキャンプ場などで薪を販売しているところも多いですが、これだけあれば足りると思っていた薪が、想像以上に速く燃えて使い切ってしまうことがあり、暗くなってから追加で薪集めをしなければならないなんてことも。
そこで一つ覚えておきたいのが、昼間薪集めするときは、「焚火からなるべく離れた場所から集める」ということです。

明るい時間帯にできるだけキャンプサイトから離れた場所で薪集めを行えば、暗くなってから不足しても近い場所で拾い集めることができます。

拾い集めた薪は運びやすい長さに折る

拾い集めた枝で長すぎるものは、その場で適当な長さに折ってから運んだほうが効率がよい。
膝を枝にあてがい、支点にすると折れやすい。

斧やナタの使い方

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アウトドアの万能ツール「斧」

拾い集めてきた枝を薪にするためには、燃やすのに適した長さと形状に加工しておくことも大事です。
運ぶ前に伸びた枝を払い、誤って目に刺さったり顔を傷つけたりするのを防ぐことができます。

斧で枝を払うときは、短めに持って斜めに削ぐイメージです。
斧の柄を短めに持つことで、振り下ろす時の動作が安定し、安全性も確保できます。

斧やナタで薪を割る時の方法

キャンプ場で売られているような薪は、おおざっぱに割られていることが多く、そのままでは太すぎて使いにくいものもあります。
そこで太さがバラバラな薪を揃えたり1本の薪から数種類の異なる太さの薪をつくるためにも斧やナタが必要になってきます。

斧の場合は、枝を払うのか、蒔き割りに使うのかで刃の形状が少し変わってきます。

枝を払う場合の刃は薄い方が作業がしやすく、薪割りの場合には分厚い刃の方が薪に力強く食いこみやすく割りやすいです。

また薄い刃の場合、広葉樹のような木質の硬いモノや太すぎる薪を割る際に刃が折れてしまうことがありますのでこういった場合には最低限手斧以上の大きい刃を持つ道具を使用しましょう。

斧やナタのほか、ノコギリやナイフなどもあると便利です。

やまひつじ
ナイフがあるとバトニングもしやすくなりますよ。

薪割りの基本姿勢と注意点

斧をいきなり強く振り下ろすのは危険です。
まずは軽く刃先を薪に当ててからトントンと叩くようにしながら、深く刃を差し込んでいき、上から薪を地面に打ち付けるようにして多々いて一気に割ります。

社長
薪を押さえたり掴んだりする手は手を保護する意味で軍手や皮手袋をはめましょう。

薪を濡らさないようにする工夫

せっかく拾い集めて、適当な太さに割って揃えた薪も保管方法を怠ってしまうと雨に濡れたり夜間に湿気を吸ったりして火付きが悪くなってしまいます。
薪の保管方法として気を付けたいのはなるべく濡らさないようにすることです。

雨が降ってきたらタープの下に移動させればよいと思う方もいるかもしれませんが、地面を流れる水で濡れたり、湿気を吸ってしまったりする可能性もあるので、ブルーシートで全体を覆うことをおすすめします。
また薪を大きな広葉樹の根元などに置いておくと、葉っぱが上から降ってくる雨を防いでくれるので、薪置き場としても利用できます。

まとめ

今回は薪について掘り下げてみましたが、あえて焚火台を使わず直火での焚火を体験したいという方は特に、薪の知識やそれに関連するツールなどを知っておくと今後の役に立つでしょう。

社長
大量の薪を買い込み使い切れないというケースも見かけますが、森で探した最小限の枝を使ってエコな焚火を目指しましょう。

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2021年3月5日

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Kazuki

佐藤和樹(Kazuki Sato) 株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。 趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。 本社は千葉県にあり、 キャンプ用品をメインに取り扱っている。 製品の設計や開発なども独自に手掛ける。 UJack(ユージャック)は universal jack(世界に浸透する)を意味し、 文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。 あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。 Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!