最近は街中でも「スズメバチ」の被害にあったというニュースを聞きますね。
キャンプや森林浴で行く森の中では、巣のある場所すらわからないので、余計こわいです。
キイロスズメバチは民家の屋根や軒下に巣を作ることもあり、都会の生活に適応しています。
一方、オオスズメバチは山間部の土の中に巣を作ることがほとんどです。
ここではアウトドアの敵、オオスズメバチの習性を知り、襲われないようにする予防方法、そして万が一刺されてしまった時の対処法を解説します。
オオスズメバチはキャンプ場や登山道で見かけることが多く、クマやマムシなどの危険生物より被害にあう確率が高いです。
Contents
スズメバチとは?
スズメバチは、スズメバチ科スズメバチ亜科に属する昆虫です。
腹の部分に強力な毒針を持っていて、人間への攻撃性が尋常ではありません。
モンスズメバチ、ヒメスズメバチ、チャイロスズメバチ、ツマグロスズメバチ、クロスズメバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、オオスズメバチなど、種類が多いですが、アウトドアで遭遇し、大事に至るのはオオスズメバチです。
オオスズメバチの大きさは働き蜂で、27~45mmにもなります。
女王蜂は働きバチの約1.2倍の大きさですから、驚きです。
巣は土の中や木の内部、大木の根っこ付近などの見えないところです。
北海道、本州、四国、九州、沖縄の平地から低山地にかけて生息しています。
活動時期は4~11月ですが、繁殖期で餌が少なくなる8~10月頃が、一番攻撃性が強いです。
アゴの力も非常に強く、オオスズメバチの集団に噛みつかれると血まみれになるほどです。
オオスズメバチの習性
スズメバチがしつこく周りを飛びまわったり、止まってこちらの様子を伺っていたり、カチカチと音を出していたら、危険信号です。
それは、威嚇行動だからです。
オオスズメバチは巣に近づく相手が5m~10mぐらいに来た時に、威嚇行動をとると言われています。
巣に近づくものに対して、強い警戒心を持ち、食べ物やジュース、香水、整髪料などの匂いに惹かれてやってきます。
天敵は熊です。
そのため、黒色を攻撃する習性があります。
ミツバチと違い何度でも刺します。
また、毒針からはフェロモンも分泌して、仲間に警戒信号を送ります。
スズメバチの攻撃対象は、幼虫のエサになる昆虫、餌の場所を荒らすと見なした敵、巣に危害を加えると見なした敵です。
人間が刺される事故の多くは、知らず知らず巣に近づいてしまい、襲われるというケースです。
オオスズメバチは土の中に巣を作ることが多く、人間が気づかない間にスズメバチの攻撃範囲に入り、襲われるケースが多く見られます。
まれに民家の壁の中や天井裏などに巣をつくる場合もあります。
スズメバチの毒はカクテル?
刺すのはメスだけです。
オスも襲う姿勢は取りますが、毒針を持っていないので、刺すことはありません。
スズメバチの毒は「毒のカクテル」と呼ばれる複雑な混合物です。
主な成分は、ヒスタミン(炎症作用)、セロトニン、アセチルコリン(神経毒)、ペプチド(アナフィラキシーショックの原因)、ホスホリパーゼ・プロテアーゼ(アナフィラキシーショックの原因)です。
予防対策
- 黒色、暗い色の服を避け、長袖・長ズボン、長めの靴下を着用する。
- 頭髪が黒い場合、薄い色の帽子をかぶる。
- 威嚇行動の中でも、カチカチッというアゴを鳴らす警告音が聞こえたら、姿勢を低くして、その場をゆっくり反対方向へ離れる。
- 大声を出したり、手で追い払ったりすると、スズメバチを刺激してしまいますので、決してやってはいけません。
しばらく蜂が後をつけてくることもありますが、刺激さえ与えなければ大丈夫です。 - 低山での農作業、ハイキング、草刈り、キャンプなど山間部へ行く時は、強力霧状噴射のスズメバチ駆除スプレー、ハチノックSを携帯しましょう。
キャンプで蜂に刺されてしまった!!どうする?
刺された部分をつまんで毒を絞り出します。
その際はポイズンリムーバーがあると便利です。
俗に言われる「アンモニアが効く」というのは迷信です。
口で吸い出すのは危険ですのでやらないでください。
刺された箇所がすぐに大きく腫れあがり、熱を持って激しく痛みます。
スズメバチの集団に刺されて傷が数十箇所もある場合、死に至ることもあり、毎年20人近くが死亡しています。
蕁麻疹・吐き気・呼吸困難・血圧低下等のアレルギー反応が出た場合はすぐに病院へ行ってください。
アナフィラキシーショックの可能性はないか
「スズメバチに2度刺されると死んでしまう」ということを聞いたことはありませんか?
それがまさに、アナフィラキシーショックによるものを指すのです。
一度スズメバチに刺されると、体内ではハチ毒による抗体がつくられます。
その後、再びスズメバチに刺されると、数分から十数分以内に抗体によるアレルギー反応が生じることがあります。
アナフィラキシーショックの症状は?
急性で過剰なアレルギー反応として、呼吸困難や血圧低下などの反応が現れた場合、ショック死してしまうことがあります。
これは、ハチの毒そのものによるのではなく、体内で起こるアレルギー反応が原因なので、2回目にアナフィラキシーが起こることが多いと言われています。
そのため、「2度刺されると死ぬ」と言われるのです。
意識がもうろうとしたり、呼吸困難、血圧の低下などが見られたりしたら、ショック症状の兆候です。
アレルギー反応は人によっても違いますが、じんましん、発汗など、刺された場所の痛みや腫れ以外に全身的な症状が出ます。
兆候が見られた場合は迷わず医療機関へ行くか、救急車を呼んでください。
刺されてから1時間以内の死亡事故が起きています。
同行の人に迷惑がかかるなどと言っている場合ではありません。
アナフィラキシーショック対策
医師から処方を受け、事前に自己注射薬のアドレナリン製剤(エピペンなど)を入手しておいてください。
万が一刺された時に、即、自分で注射し、一時的に症状を緩和できます。
症状が出てから30分以内に、自己注射を打てるかどうかで、命が助かるかの分かれ道と言われています。
あくまでも一時的な緩和なので、必ず医療機関を受診してください。
一度刺された経験のある方などは、必ず携行しておく必要があります。
おわりに
キャンプ場などで遭遇するオオスズメバチについて、その危険性、習性、予防の対策・刺された時の対処法をまとめました。
オオスズメバチの攻撃性が一段と増す8月~10月と言えば、キャンプなどアウトドアが一番楽しめる時期でもあります。
登山道やキャンプ場付近にスズメバチの巣がある可能性があります。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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