キャンプは夏だけでしょ?と思っていませんか。
実は冬ならではの楽しみ方があるのですよ。
それは森林浴です。
寒い冬でも森や里山を歩いて、体を動かすと体がぽかぽかしてきます。
そしてキャンプ場で一服。(泊まらなくてもお昼はいかが?)そこでのキャンプ飯は格別です。
おススメは「猪肉(しし)だご汁」と「ホットワイン」です。
ここでは、森林浴の魅力や効能(科学的根拠があるんです!)、
そしてキャンプ飯の猪肉だご汁、ホットワインの作り方をご紹介しましょう。
Contents
森林浴って何?
「森林浴(しんりんよく)は、樹木に接し精神的な癒しを求める行為。近くの公園や林を散歩する程度から登山やキャンプ、植物園見学まで幅広く森林浴に含まれる」
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/森林浴
森に入ると、思わず深呼吸したくなったりして、心が落ち着きます。
なぜでしょうか?最近の研究では、リラックス効果が実験から実証されてきたり、ガン細胞を抑制するNK(ナチュラルキラー) 細胞が増えるという科学的証拠が出てきています。
森林浴をすると、どんな効果があるの?
森林に入ると独特のにおいが漂いますね。このにおいの正体が、フィトンチッドと言う、森林から発散されている成分です。
人がこのフィットチッドのにおいをかぐと、精神が落ち着き、疲労回復に役立つという効果があります。
フィトンチッドと共に森林浴の効果に欠かせないのがマイナスイオンです。
森の中はマイナスイオンに満ちていますので、森林浴は精神的なリラックス効果が期待できるのです。
マイナスイオンは滝や小川の細かい水しぶきがあるところに多いといわれます。
また、枝葉のさわめきは1/fゆらぎを持っているので気持ちが安らぐのです。
1/fゆらぎとは、規則性の中の不規則性。心拍や呼吸のリズム、小川のせせらぎ、打ち寄せる波など、一見規則的でありながら、不規則性も内在する自然界によくみられる現象です。
さらに、森林浴をすることで、ガンにも効果があることが、わかっています。
画像引用:https://www.fo-society.jp/therapy/expe.html
画像引用:https://www.fo-society.jp/therapy/expe.html
リラックスしたときに高まる副交感神経活動が昂進し、ストレス時に高まる交感神経活動が抑制されること、代表的なストレスホルモンである(唾液中)コルチゾール濃度が低下するという実験結果がでました。
森林浴には魅力がいっぱい
私たちには五感が備わっていますね。
その五感すべてに森林は作用します。森の中でのあなたの耳、目、鼻、手足、味覚はどう反応するか想像してみてください。
- 見る
私たちは森に入るとほっとします。四季折々の木々を見るだけでも血圧が下がるんですって!思いっきり脳神経や眼をリラックスさせましょう。
日本人は昔から桜をめでたり、紅葉狩りと称して、もみじを見に行ったりする素晴らしい習慣がありますね。このような習慣は外国にはないようです。 - 聴く
森の中で、目を閉じてみましょう。静かな森の中で、耳をすませば、木立の葉が風に揺れる音や小鳥のさえずり、水の流れる音などが聞こえてきます。 - 嗅ぐ
森の中で深呼吸してみましょう。木の香りがしませんか?体いっぱいに、リラックス効果がある、フィトンチッドを取り入れることができます。 - 触る
裸足になってみましょう。手のひらや足の裏で地面や木の幹、葉を触ってみると、感動しますよ。いつも人工的なものばかり触っている私たちの脳に明らかに変化が起こります。心地よさはきっと自然由来のものからくるんですね。中には巨木に抱きつく人もいます。 - 味わう
森には、木の実や湧き水が溢れています。そして、季節ごとに違う味覚を届けてくれます。子供の頃、「椎の実」を食べた記憶があります。昨秋には、「むかごご飯」を頂きました。素朴で、自分も自然の一部になったような錯覚を覚えました。そして、冬は何と言っても猪肉汁です。九州ではだご(団子の事)汁をよく食べますが、キャンプ食として、ご飯を炊かなくてもいい「猪肉だご汁」のレシピを次の章に載せますので、是非お試しください。
キャンプ飯 ―― 「猪肉だご汁」 なぜ美味しい?
鳥獣は冬に備えて体に栄養を蓄えるため、寒い時期のジビエは最高の味です。そこで、ここでは、冬のキャンプ飯に最適の、「ジビエ」の魅力、レシピをお伝えしましょう。
ジビエと聞くと、今流行りのフレンチ食材でしょ、という声が聞こえてきます。
もちろん街中で、おしゃれにジビエ料理を楽しむのもいいですが、冬にキャンプ場で温かい飲み物と汁物で頂くキャンプ飯のジビエは最高です!
実は日本でも古くからウサギなどジビエは食されていたようです。
ウサギが一羽、二羽と数えられるのは、鳥だと解釈して(自己弁護?)して食べていたなごりとか……
森林浴で山間部に入ると、必ずと言っていいほど、その地の名産のジビエを食べさせてくれる食堂が道の駅などにあります。
それはキジであったり、鹿であったりイノシシであったりしますが、是非、挑戦してみてください!
やはり、ジビエはレストランで食べるより、その鳥獣が住んでいた地元を歩き、その環境の中で頂くのが最高だと筆者は考えます。
そういう筆者も、元々あまり肉好きではないので、積極的ではありませんでしたが、徐々にジビエに関しての姿勢が変わっていきました。
アメリカのペンシルバニア州に2年間居た時に、陶芸の教授が1年に1頭だけ鹿を撃って、食用にしていました。
ある時、最上の赤身で「すき焼き」を作って欲しいといわれ、生まれて初めてジビエなるものを食べました。
目からうろこと言った表現がぴったりでしょう。
すき焼きに料理したシカ肉は柔らかく、臭みもなく美味しい肉でした。
最近では「猪肉だご汁」を頂きました。だご汁は九州地方で食べられる団子汁のことです。
「猪肉の塩焼き」も頂いたのですが、これが絶品!
塩だけでこんなに肉の甘みや香りが引き立つのかと、びっくり仰天するほど美味しかったです。
現在、日本では野生鳥獣が増えすぎてしまい、
農作物を食べたり田畑を荒らしたり、
スギ、ヒノキやブナなどの樹皮や高山植物を食害するなど、
農林業や自然環境にとって大きな問題になっていますよね。
シカやイノシシを食肉として有効活用できれば、一石二鳥です。
簡単に作れる「猪肉だご汁」のレシピをご紹介しましょう。
猪肉はコラーゲンたっぷりで、美容にもいいですよ!
猪肉だご汁 — 材料(4~5人分)
- いのしし肉 300~400g
- 大根 1/2本
- 人参 1本
- ごぼう 1本
- 里芋 6個
- こんにゃく 1枚
- ちくわ 2本
- 油揚 1/2枚
- ねぎ 1本
- ニンニク 1かけ
- しょうが 1/2かけ
- だしの素 小さじ2
- 味噌 大さじ5~
- 水 1リットル
- A(小麦粉120g、塩小さじ1/4、湯60~70度 1/3カップ)
猪肉だご汁 — 作り方
- ボウルにAを入れ、湯を少しずつ加えてよくこね、そのまま30分以上ねかせる。(時間外)
- 大根、人参はいちょう切り、牛蒡はささがきにして水につける。油揚げは細かく切る。あとの具材も食べやすく切る。
- 猪肉を食べやすい大きさに切る。
- 水に材料すべてを入れ、あくを取りながら煮込む。それに団子をちぎりながら入れ、火を通す。
- 最後に味噌を入れ、ネギをちらす。(手早く作りたいときは、団子以外は自宅で材料すべてを切って持っていきましょう。)
引用:https://kumamoto-guide.jp 熊本市観光ガイドより
キャンプ酒、ホットワインで温まろう!!
作り方はとっても簡単!
以下の材料を鍋に入れ、温めたらよいだけです!
- 赤ワイン 150ml (安価なものでよい)
- 水 50ml
- グラニュー糖 大さじ1杯
- クローヴ 2粒
- 黒コショウ 3粒
- シナモンスティック 1本
- オレンジかミカンの皮 少々
体が芯から温まって、ほかほかしてきますよ!
おわりに
筆者はアメリカ在住中、寒い真冬のペンシルバニア州の森を歩いたり、メープルシロップ作りを楽しんだりしたことがあります。
ペンシルバニア州の人々は冬でも他の季節と変わらずスノーブーツをはいて森を歩く人が多いのに驚きました。
そして、日本の皆さんにも冬でも野山を歩き、キャンプ場で一服し、キャンプ飯や温かい飲み物を楽しんで欲しいと思って、この記事を書きました。読者の皆さんの参考になれば嬉しいです。
次回はメープルシロップ作りについてお話いたしましょう。
日本にも体験できるキャンプ場があるんです!
佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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