車の個人輸入でさらなるトラブル発生!車の保税区輸送ってなにそれ。2段階陸送の壁。

こんにちは、Kazukiです。

昨日は車が到着したら行うべき手続きについて書きました。
そして車を検査するために港内を保税輸送するという壁にぶつかりました。

1967年式 インパラを個人で輸入してみた3:車両の到着と輸入通関の方法

2018年7月25日

そもそも保税輸送ってなに?

保税輸送というのはまだ各種輸入税を払っていない状態でその貨物をある場所からある場所へ移動することをいいます。
つまり税金をまだ支払っていない貨物を勝手に自宅に持ち帰ったりしてしまうのは違法ということです。
普通は輸送を行う前に申請などの手続きを行う必要があるみたいですが、港内での車の輸送は勝手にやってもOKみたい(未確認)
実際には検査予約書というものを税関で貰ってそれとDOを蔵地の担当者に渡して車を引き取るので、おそらくその予約書になんらかの記載があるのかもしれません。

2段階陸送の壁

昨日の記事でもちょっと触れたように、
今回の陸送は普通の陸送と違ってある場所からある場所までという単純なものではなくて、
蔵地から検査場へもっていき、検査が終わるまで待機、で検査場から税関に戻ってさらに待機、税関から自宅までの陸送となります。

社長
こんな特殊なオーダー誰がやってくれるの?

正直これを解決するのが今回の個人輸入で一番難しかったところでした。
しかも筆者の中国出張がまもなくだったのでタイムリミット3日以内のおまけつきです。

解決策としては次のようになります。

  • なんとかして請け負ってくれる業者を探す
  • 自分で積載車を借りて動かす
  • 自分でレッカー移動する

たぶんこれくらいしかありません。
とりあえず業者を総当たりしたところやってくれそうなところは一つもありませんでした。
特に大きな陸送専門会社とか窓口対応の時点で門前払いです。

仕方がないので自分でやる道を模索するわけですが彼女は如何せん車体がでかいのです。

それもそのはずフルサイズのアメ車全長540cm!

普通の積載車に載らないし、そもそも普通の積載車でなければ免許ないので運転できないです。
じゃあレッカーは?と思っても運転技術がある頼れる人がいないと話になりません。

宛が無いわけではないですが最終手段にしようと思いました。

なのでまた全力で業者探しをしたところなんと2つ返事でOKしてくれる会社が見つかったのです。

社長
捨てる神あれば拾う神あり

ちょっと名前は勝手に載せていいのかわからないので気になる人は個人的に連絡してください。

横浜周辺の会社です。

で、そもそも考えるわけです。
今回奇跡的に会社が見つかったからよかったものの、
普通税関とか船会社に聞けば腐るほど業者出入りしてるので1社くらい紹介してもらえると思うじゃないですか?

しかし彼らはまったくその辺知りませんのでご注意を。

車の受け取り、そしてご対面

陸送の日時が決まった後は検査予約を税関に入れます。

当日税関の同じ窓口で検査予約票を受け取ってから車の保管所に行ってください、
とのことでしたので行ってきました。
因みに車の到着から自宅陸送まで全く雨が降らなかったのは幸いです。

税関に着くと名前を告げただけで予約票を貰うことができました。
どうやらこれがないと車の受け取りができないらしい。
もちろんDOなどの書類も忘れずに持っていきましょう。

そして蔵地に到着、
一度港をぐるぐるしているので迷うことなく来ることができました。

となりがすぐ海でこじんまりした事務所です。
受付にDOを渡して予約票を見せると移動費用払いましたか?の一言。

ここにきてさらに誤算。
これを払ってないと車受け取れないらしい。

って陸送手配して業者既に到着してるみたいだしどうすんの?

慌てない慌てない、ここは落ち着いてネットバンキング送金。
因みに費用は7000円、その場で送金完了画面をみせたらOKとのことで胸を撫でおろす。

やまひつじ
まさに間一髪

車の駐車場所はこの事務所からちょっと歩くので近くまで車で移動しました。

保管場所入口はこんな感じです。

そして….

愛しの彼女とご対面です、しかも既にエンジン始動してるし。

陸送の担当者曰くバッテリーが上がってたらしい、
これもある意味で奇跡なんですが、この年式の車がちゃんとエンジン掛かる保証もないわけです。
万が一エンジンがかからない、自走できないなんてことになってたらと思うとホント奇跡。

筆者のインパラ以外にも何台か輸入車と思われる車たちがありました。

あれはチャレンジャーと68インパラかなー。

そしてここから積載車に車を乗せていきます。

というか、でかすぎてお尻が乗り切ってません!

とりあえずこのまま検査場まで行きます。
またエンジン止めると再始動できなくなるかもしれないとのことでこのままエンジンかけたまま検査、陸送を強行することに。

社長
いや、オーバーヒート大丈夫かいな

車の税関検査

そして検査場に到着、とりあえず業者にはレーンで待機してもらって窓口で手配することに。

まずはX線検査とのことで筆者は待合室で検査が終わるのをひたすら待ちます。15分~30分くらい。

待合室は冷房が効いていて自販機や税関のパンフレットなどがあります。

ほどなくすると声がかかり立会検査が必要ということなので、
検査場の奥にある倉庫みたいなところに入ります。

するとなにやらごそごそと作業をしています。

検査の担当者が3人くらいで色々なチェックをしていきます。
途中担当者の好奇心からか「何年式なの?」とか「いくらで買ったの?」とか「年式のわりに綺麗だね」なんて雑談がありました。

ドアというドアを片っ端から空けていくとどうやらグローブボックス内に穴があったらしく何かを隠していないかライトを使って入念にチェックをしていました。

で、10分くらいでしょうか、一通りの検査が済んだようでX線検査書と裏に税関の検査済み印が押された書類を貰いました。

これは通関証明を発行するために必要なものになるのでまだ大切に持っておきます。

で、ここでの手続きは以上なので次はようやく通関手続きを税関に戻って行います。
業者の人は近くのスタンドでインパラへガソリンを入れてもらって後で税関で合流しますので、とりあえず先に税関に向かいます。

税関での手続き

前回来た時に既に輸入申告は終えているので今日は通関証明を貰うことがミッションとなります。
まず前回の窓口に行って検査が終わった旨を知らせると検査書の確認と別の窓口に輸入消費税などの支払いをするように指示されます。
輸入消費税以外に検査や事務手数料的なものを支払ったような気がしますがちょっとあまり覚えてないです。

またお金は現ナマで支払いますので事前に用意したものをさっと取り出せるようにしておきましょう。
ここで手続きをして通関証明書を自分で書いていきます。

書き方は窓口の担当者が教えてくれますのでそれに従ってください。

で最後に通関証明書の原本を貰います。
因みにこの原本ですが万が一紛失したりすると2度と発行されず、
車が鉄くずと化してしまいますので絶対に無くさないようにしましょう。

自宅までの車の陸送

いやはや業者さんをさんざん連れまわしてしまっている状況ですが、
燃料を補充したインパラと入口付近で待機してくれていました。

とりあえず先に清算が必要とのことでしたのでその場で現金決済、(43200円)
インパラに入れてもらったガソリン代も支払います。

ただ彼女は既にこと切れており、エンジンが停止していました。
担当者曰く給油中に突然止まってしまったとのことでした。
バッテリーが上がっているのでこのまま再始動はできないのでとりあえず筆者の自宅まで運ぶことに。

この運送会社の担当者、実は社長さんで実家が江の島ということで江ノ電サブレを何故かいただきました。
何故か二人でこのタイミングで名刺交換をしてから自宅に向かいます。

やまひつじ
江ノ電サブレうまかった!

筆者は千葉県在住なので道中アクアラインに行くはずが道を間違えて何故か首都高へ。
遠回りをしたので先に出発したはずなのに自宅最寄りのIC付近でインパラを抜き去るというサプライズをかましました。

で、自宅に到着した3分後、
インパラも到着。

さてどうやってこいつを下ろそうか。

バッテリーが上がっているので自家用車の交換したばかりのバッテリーを試しに積んでみます。

きゅるるるるるるる……

掛からない!!

一大事です、エンジン逝ったのか?

すぐさま業者の人とエンジンルームをチェックするがガス臭いだけで特に異常なし。

その後15分くらい色々試してみるもエンジン掛からない。

うわーどうしよう。

こうなったら最寄りの整備所まで運んで応急処置で下ろすか。
しかも作業してるのは交通量が比較的多い公道上です。
一刻も早く動かさないとまずいです。

電話で今から持って行っていいですか?みたいな会話してたら外からブオーン!とアメ車風のエンジン音が聞こえてきた。

出てみたらなんと彼女が息を吹き返していた。

とりあえず原因は後で説明とのこと。

社長
グッジョブ業者さん!

ギリギリの駐車場にこれまたギリギリに駐車して納車完了。

ホントお疲れ様でした業者さん、

あんたいなければ色々終わってたわ。

原因はどうやら燃油を送るポンプの緩みだったらしい。
車のことを全く知らない筆者は説明されてもちんぷんかんぷんでしたが、
ただ一つだけ言えることがあります。

この先の整備どうすんのさ….

ともあれ無事にインパラのお引越し(輸入)は成功したのでした。

ここまでの費用

  • 車両代金(実費)+輸入消費税
  • 送金手数料など1万円くらい?
  • 本国陸送費用3万円~10万円くらい?
  • エージェント手数料(輸出通関費用など)5万円くらい?
  • 代行会社手数料(手間賃3万円)
  • 船代(積込費用含む)1305ドル(大体14万円くらい)
  • いくらかの交通費と高速代
  • 国内陸送費用 43200円

筆者の支払い実費=358800円


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

Kazuki

佐藤和樹(Kazuki Sato) 株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。 趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。 本社は千葉県にあり、 キャンプ用品をメインに取り扱っている。 製品の設計や開発なども独自に手掛ける。 UJack(ユージャック)は universal jack(世界に浸透する)を意味し、 文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。 あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。 Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!