緊急時の連絡などキャンプ時にも必須のスマートフォンや携帯電話を充電したり、いつ起こるかわからない自然災害時の非常電源として注目されているのが、モバイルバッテリーやポータブル充電器です。
今回はキャンプにおすすめの携帯型充電器と実際に製品を選ぶ際のポイントなどをご紹介します。
ポータブル電源とは何か?モバイルバッテリーとはどう違う?
アウトドアでスマホで充電する方法は携帯型モバイルバッテリーと、家電のコンセントを繋いで稼働できるようにするポータブル電源があります。
まずはこの2つの違いからご説明します。
電気の量と出力端子に違いがある
まず充電した電力を他の製品へ電気を通すという機能的な面では変わりないのですが、ポータブル電源とモバイルバッテリーの比べると、機器自体に貯蓄しておける電気量が違います。
また、出力する端子にも違いがあります。
モバイルバッテリーはUSB端子が主流となっています。
モバイルバッテリーはスマホやゲーム機など小型の家電専用、ポータブル電源は普段家で使うような一般家電に電気を通して稼働させることができるのです。
キャンプ中に炊飯器などの調理器具やオーディオ機器などを使用したい、またDIYでコンセント式電動ドライバーや電動ヤスリを使いたいというときなどにポータブル電源があると便利です。
モバイルバッテリーとポータブル電源の出力数の違い
モバイルバッテリーの出力数が約10,000mAh(ミリアンペアアワー)に対して、ポータブル電源は100,000Ahとなっています。
例えば屋外で使用する家電では電気毛布やオーディオ機器など、昼間や夜間に長時間つけっぱなしにしておく家電類を使用する際にポータブル電源があると安心です。
ポータブル電源と発電機との違い
ポータブル電源は発電機とはまた別物です。
発電機は発電するためにガソリンなどの燃料が必要になりますが、ポータブル電源は発電するための燃料を使用せずに、大容量の電力を使用できます。
ポータブル電源の選び方
キャンプなどアウトドアで使用するポータブル電源を選ぶ際におさえておきたいポイントとしては、屋外でどのような家電をどれぐらいの時間(日数)使う予定なのか、どのような充電方法で充電するのかをあらかじめ確認してから製品を選び、購入しましょう。
ポータブル電源と手持ちの家電の電力波形などが合っているかどうかを確認する
ポータブル電源は製品によって電力の波形や容量、また形状などに違いがあるので、お手持ちの家電に使えるものかどうかを確かめてから購入しないと、買ったはいいが通電できないというような失敗に終わってしまうことがあります。
ポータブル電源の波形について
ポータブル電源の波形には、主に「矩形波」「正弦波」の2種類があります。
それぞれの特徴をあげてみました。
矩形波(くけいは)
スクエアウェーブといわれる、長方形のような波形を描く方形波です。
プラス/マイナスが直線的に切り替わります。
矩形波モデルのほうが価格が安く入手しやすいですが、実は家電の中で温度調整ができる電気毛布や明るさ調節できるライトのような製品に対しては、作動が不安定になることが多いのであまりおすすめはできません。
正弦波(せいげんは)
矩形波と違い、プラス/マイナスがなだらかな波形をしています。
プラスとマイナスの波形が急に入れ替わらないので、多くの家電製品を安心して使用することができます。
充電容量とサイズについて
どういった製品をどのくらいの時間使用するのかでどれぐらい充電したらいいのかがわかります。
貯蓄できる電力が多ければ多いほど本体サイズや重量もそれなりに大きなものに変わってきます。
充電量を重視するか、持ち運びのしやすさを重視するかで製品を比較し選びましょう。
定格の電力を確認しよう
充電容量や本体サイズのほかに、もう一つ重要なことは、使用する家電製品側の問題です。
安全に使用できる電力量(定格電力〇〇W/ワット)は製品ごとに決まっています。
ポータブル電源で使用できる定格電力は一般的に200~500W程度です。
ですから、この電力量を超えるようなドライヤーや電気ケトル、炊飯器など定格電力がそれ以上の大きさのものを無理やり使用すると故障の原因になります。
本来ならば定格を超えた電力で使用する家電は通電自体ができないもしくは、使用してもすぐにブレーカーが作動し、ポータブル電源自体の電源が切れてしまいます。
どうしても使いたいという場合には、中には定格1,000Wに対応する大型のポータブル電源もありますので、そちらを使いましょう。
ポータブル電源で使える家電製品一例
- 携帯電話や小型ゲーム機
- デジカメやハンディカメラ
- ノートパソコンやタブレット
- LEDランタンなどの照明器具
- TV、DVDプレーヤ、ラジカセ
- サーキュレーター、小型扇風機
- 小型保冷庫
- 電気毛布
- 電動ドライバーなど
上記であげたようなものは使用できます。
ただし、一例なので使用前に必ずお持ちの家電製品の電力数とポータブル電源の充電容量が十分あるかを確認しましょう。
電源本体の形状ついて
ポータブル電源の形状にはいくつかあります。
機種の上側が平面になっていると小型の家電をその上に置いて充電もできます。
車の中など揺れて不安定な場所や地面に直接置けない場合などにスペース活用しましょう。
コンセントプラグやUSBポートの数も
一度に数種類の家電を使おうと思っている方は、ポータブル電源にコンセントプラグやUSBポートがいくつぐらいあるとよいかを確認しておきましょう。
その他、充電方法もソーラー充電や走行充電などいくつかあります。
どのような充電方法に対応しているか確認しておきましょう。
対応できる温度を確認しておく
キャンプなど屋外では普通に外気にさらして使う場面が多くなります。
例えば家電に使うような一般的な乾電池でも冷えて寒い場所に置いておくと通電がスムーズにいかなくなるように、ポータブル電源も大型の電池のようなものなので、低温や高温の耐熱温度があります。
ポータブル電源は、一般的に摂氏0度を下回ると電力量が何割か減少するなどしてうまく使用できなくなる場合があります。
一般的には気温が0度を下回ると、使用できなくなる場合があります。
低温またそれとは反対に炎天下の中、締め切った車の中で長時間放置しておくのも避けましょう。
ポータブル電源が急に使えなくなった場合も考えて
例えば秋冬のキャンプ中に寒さをしのぐために電気を使うことが多くなります。
もちろんポータブル電源を使用することもあると思いますが、ポータブル電源が急に動かなくなってしまうことも考えられます。
そのような場合にそなえて最悪電気が使用できなくても暖がとれる準備をしておくことが大事です。
まとめ
キャンプだけでなく災害時にも活躍してくれるポータブル電源。
最近では大容量な製品もたくさん出ていて、より使いやすく電気が長時間使えるようになっています。
こうした充電器は限りある資源です。
佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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