2020年の初めから、徐々にその牙をむきだしてきたコロナウイルス。
春には緊急事態宣言が出され、各地のキャンプ場も閉鎖に追い込まれました。
せっかくのアウトドアシーズン解禁の時期、思うようにキャンプを楽しめず、辛い思いをしてきたキャンパーの方もたくさんいらっしゃるでしょう。
この記事では、2020年下半期、コロナに負けずキャンプを楽しみたい方に読んでいただけたらと思います。
Contents
そもそもコロナが流行しているなかキャンプに行っても大丈夫?
迫りくるコロナウイルスの恐怖のなか、
「本当にキャンプに行ってもいいのかな」
「キャンプに行ってコロナに感染しちゃったらどうしよう……」
と、まだ悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
そんな方に一言、ズバリ申し上げましょう。

キャンプに出掛けるということは、少なからずあなた自身、そしてあなたの家族や友人にもコロナ感染リスクがあるのだということを、まず“しっかりと”自覚いただく必要があります。
それでもなおかつ、できるだけの対策をしてキャンプに出掛けたいんだ、これ以上キャンプができない状況が続くのは我慢できないんだ、という方は、この記事をこのまま読み進めていただければと思います。
実際のところキャンプ場での感染リスクってどうなの?
とはいえ、キャンプ場でコロナに感染する確率は高いのか低いのか、非常に気になるところですよね。
結論から言うと、キャンプ場でコロナに感染する確率は、街中にいる時よりもずっと低いでしょう。
なぜなら、ソーシャルディスタンスをとることが可能だからです。
区画サイトであれば、となりのキャンパーとある程度ソーシャルディスタンスを保つことができるし、フリーサイトであっても、お互いに気を遣えば、距離を離すことが可能です。
貸し切りコテージであれば、よりいっそう、周りを気にせず、家族だけで過ごすことが出来るでしょう。
ただ、注意していただきたいのが、共同の炊事場や洗い場を使う時、トイレやシャワーを使う時、そしてチェックイン&チェックアウト時です。
家族以外の人と距離が近づいてしまう機会が増えるし、蛇口やドアの取っ手、便座など、誰かの手や体の一部が触れたものを、どうしても触らなければならない状況になるからです。
こういったときにしかるべき対策をとっておかないと、コロナウイルスに感染する確率が高まってしまうでしょう。
キャンプ中のコロナ対策ってどんなことをすればいいの?
では、キャンパーは具体的にどんな準備をしてキャンプに行けばいいのでしょうか。
2020年6月、一般社団法人日本オートキャンプ協会は、“オートキャンプ場における新型コロナウイルス対応ガイドライン”を発表しました。
そのなかで、“キャンパーが講じるべき対策”というものがあります。
以下にご紹介します。
《キャンパーが講じるべき対策》
- 県境をまたぐ移動については、キャンプ場のある自治体の指示に従う。
- 食材や消耗品などの購入は、できるだけ自宅周辺で済ませる。
- 出発前に検温などを行い健康状態をチェックする。
- キャンプ場に到着する途中(サービスエリア、観光施設など)でも3密状態(密閉・密集・密接)を避けるようにする。
- キャンプ場では運営者の指示に従い、感染防止に積極的に協力する。
- 管理棟、炊事場、トイレなど屋内施設では3密状態を避けるようにする。
- マスクを持参し、他人との距離を十分取れない恐れがある場合に着用する。
マスク着用時は熱中症リスクに注意する。- 消毒用アルコールは引火の危険があるので、特に子供は消毒直後に火に近づかないよう注意する。
高温になる車内には保管しない。
大まかにまとめると、以下の3点になるでしょう。
- 他人と距離を取りにくいところでは、飛沫感染を避けるために必ずマスクをつける。
- 移動時、キャンプ場においても、3密にならないよう気を付けて行動する。
- キャンプ場、自治体の指示に従う。
これにあとひとつ付け加えるなら、
- 手洗い・うがい・アルコール消毒を頻繁に行う
ということです。
人と接触することがあればその都度、手洗い・うがい・アルコール消毒を行うようにしましょう。
仮にコロナウイルスにさらされていたとしても、体内に入り込んでしまう前に退治できる可能性が上がります。
キャンプに行こうと考えている方に、心に留めておいていただきたいことは、人が集まる場所へ行く以上、100%のコロナウイルス対策は難しい、という点です。
キャンプ場に訪れる人々のコロナ対策に対する意識は様々です。
ひょっとしたら、微熱程度ならいいや、ちょっと咳が出るけど自分に限って大丈夫だろう、親もしくは子どもの体調が悪そうだけど楽しみにしていたから行ってしまおう、などという人がいるかもしれません。
もちろん、無症状だけれど実はコロナウイルスに感染していて、全く自覚なくキャンプ場を訪れている人がいる可能性もあります。
そういったリスクは常に隣り合わせだということを、頭の片隅に置いておきましょう。
キャンプ場はいったいどんな対策をしてくれているんだろう
では、キャンプ場はいったい、どのようなコロナウイルス対策をしてくれているのでしょうか。
キャンパーに人気のあるいくつかのキャンプ場のコロナウイルス対策について、調べてみました。
【静岡県】ふもとっぱら
- 利用者に、地元自治体の情報を確認するよう促し、キャンプ利用を慎重に判断してもらうよう呼び掛けている。
- 予約数を大幅に減らし、3密にならない努力をしている。
- “チェックイン日より遡って過去14日以内に海外渡航歴のある人”、“風邪症状があったり、37.5℃以上に発熱がある人”、“強いだるさ、息苦しさがある人”の利用は禁止している。
- キャンプ場入場の際、検温を実施している。
【和歌山県】リゾート大島
- 管理棟・トイレ・シャワー・炊事場などの共用施設利用の際には、必ずマスク着用をお願いしている。
- 管理棟へは、グループのなかの代表1名のみ入るようお願いしている。
- 買い物は自宅周辺ですませるようお願いしている。
- 体調不良を自覚している場合、来場を遠慮するよう呼び掛けている。
そのため、体調不良の場合のキャンセル料は免除している。 - 定期的にうがい・手洗いをするよう呼び掛けている。
- スタッフ、他のお客さん、地域の方に対し、ソーシャルディスタンスを守るよう呼び掛けている。
【滋賀県】十二坊温泉オートキャンプ場
- クラスター発生防止のため、1サイト1家族のみの利用とし、グループキャンプを禁止している。
- サイト間のあいだを十分にあけるため、現在はサイト指定希望を受け付けていない。
- キャンプ場の受付の際には、代表者1名のみが来るようお願いしている。
- 前泊0.5泊プランやレイトチェックアウトは行わない。
- 十二坊温泉のなかでもマスクをするようお願いしている。
- 十二坊温泉は、クラスター発生防止のため、場合によって入場制限を行うこともある。
【長野県】斑尾高原キャンピングパーク
- 接客時にはスタッフは必ずマスクを着用する。
- スタッフの健康管理を徹底して行っている。
- 手洗い・うがいを強化し、徹底して衛生管理を行っている。
- 管理棟などの共用施設は定期的にアルコール消毒している。
- 屋内施設の換気を徹底している。
- 飛沫感染予防のため、受付にはアクリルボードを設置している。
- お客さんにも、場内ではマスクの着用をお願いしている。
- 共用施設を利用の際には、設置してあるアルコール消毒を利用するようお願いしている。
- お客さん同士、ソーシャルディスタンスを保つようお願いしている。
- 来場時、また滞在中、検温をお願いするようにしている。
まとめ
以上、コロナ渦のなかでもキャンプを楽しむための方法、および一部のキャンプ場のコロナウイルス対策についてご紹介させていただきました。
現状では、キャンプ場での感染は100%ないとは言い切れない状況です。
実際、キャンプ場での感染も起こってしまっています。
しかし、一人ひとりがコロナウイルスの感染対策に真摯に取り組み、マナーを守って利用することができれば、キャンプ場での感染確率をかなり低く抑えられることができるはずです。
“コロナ疲れ”が叫ばれるなか、まだまだ収束の目途は立っていません。


佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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