キャンプの火起こしに欠かせない薪。
焚火、薪ストーブ、料理にと薪を使うシーンはたくさんありますよね。
実は、この薪には種類によって使いどころが分かれるんです。
今回は薪の種類ごとのバトニング、フェザースティック作成、燃え方の違いの検証結果をまとめてみましたので参考にしてみてください。
薪の種類ごとの用途を知って立派なプロキャンパーを目指しましょう!
Contents
薪の種類
薪の種類は大きく分けて、広葉樹・針葉樹があります。
広葉樹は火持ちが良く、火力調整がしやすいため焚火や薪ストーブに使われます。
針葉樹は油分を多く含んでいるため、火付きが良く燃えが早いので焚き付けに使われます。
今回は広葉樹のナラ(楢)、針葉樹のスギ(杉)、ヒノキ(桧)の薪を使って検証しました。
薪の種類ごとのバトニングの違い
バトニングとはナイフ1本で薪を割ることです。
薪割りというと斧を想像しますが、バトニングは斧で割った薪をさらに細かく割る作業のことをいいます。
薪を縦にしてナイフの刃先が飛び出すように重ね、別の薪で刃先を叩いて薪を割ります。
細かく割った薪は焚き付け用に着火しやすいフェザースティックにしたり、焚き火の際に小枝の代わりに使用します。
もっとサバイバル感のあるキャンプがしたいという方は、バトニングを覚えればブッシュクラフト流の火起こしをする第一歩になりますよ。
では早速、針葉樹からバドニングしていきましょう。
針葉樹のバトニング
- スギ(杉)
スギはコストも安価なため、最も一般的に使われる針葉樹です。
- ヒノキ(桧)
こちらもスギと同じ針葉樹です。
広葉樹のバトニング
- ナラ(楢)
硬くずっしりとしていて、針葉樹と比べて薪1本あたりの重量が非常に重いです。
バトニングにはスギ、ヒノキの針葉樹がおすすめ!
薪の種類ごとのフェザースティック作成の違い
フェザースティックは木の枝や薪を細くカットしたものを薄く削って燃えやすくした自作の着火剤です。
薄く削られた部分はクルクルとしており、 木に羽が生えたように見えることからフェザー(羽)スティックといわれています。
このクルクルとした薄い木の皮を作るにはナイフの腹を使って力を入れすぎずに重心で削っていくようにします。
薪の先まできたら、削り落とさないようにナイフを自分と反対側に起こしてクルっとさせます。
刃先で削ると細かくふわふわなフェザーができ、ナイフ腹で削るとしっかりとした太いフェザーができます。
焚き付けにはふわふわなフェザー、焚き付け後に火を育てるために燃やすフェザーならしっかりとした太いフェザーを作りましょう。
また、フェザースティック作成する際には丸太の上や、芝生など硬いものが下にない状態で行いましょう。
これはナイフが硬い石などにあたり、刃こぼれしないようにするためです。
バトニングを覚えたら、次に覚えたいのがフェザースティックの作り方ですね。
フェザースティックはいわば、ブッシュクラフトへの入門といったところでしょうか。
それではフェザースティックを作っていきましょう。
針葉樹のフェザースティック作成
- スギ(杉)
- ヒノキ(桧)
広葉樹のフェザースティック作成
- ナラ(楢)
フェザースティック作成はスギ、ヒノキの針葉樹がおすすめ!
薪の種類ごとの燃え方の違い
最後に薪の種類ごとの燃え方の違いを検証していきましょう。
最初に説明したように一般的には広葉樹は火持ちが良く針葉樹は火付きが良いといわれていますので、焚き付けには針葉樹を、広葉樹は火が育ってからの燃料に使用してみたいと思います。
下準備は焚火台にフェザースティックの削り落ちたものをおいて、その上にふわふわのフェザースティックを数本重ねます。
今回はメタルマッチ(ファイヤースターター)を使って火花を散らして着火させます。
まず、ストライカーのギザギザの面でマグネシウムを削って粉をフェザースティックにまぶします。
今度はストライカーのツルツルの面でスライドさせて火花散らし、火種であるフェザースティックに移します。
着火したら、燃えやすい小枝から乗せて火を育てていきます。
今回は検証のためフェザースティックが大量にできたので、小枝の代わりにフェザースティックを乗せました。
少しづつ細い薪を追加しましょう。
ある程度大きくなったら大き目の薪も追加していきましょう。
ここまではすべて針葉樹になります。
針葉樹は小さな火から大きな火を育てていくのにとても適しています。
ただ、針葉樹を使うと燃えやすいので火が大きくなりすぎてしまったり、薪の消費量が多くなったりします。
こんな時に活躍してくれるのが広葉樹なんです!
広葉樹を追加してあげることによって、針葉樹より1つの薪で熱量を確保し、火を維持することができます。
広葉樹は基本的には燃えにくいので大きい火が育ってから追加してあげましょう。
実際に広葉樹のナラと針葉樹のヒノキの燃え方を比べてみると、ナラは黒くなって燻るように燃えているのに対して、ヒノキは細かい木のささくれから直接火が燃えてでてきています。
数分するとヒノキは全体が炎に包まれて燃えていきます。
焚き付けから火が大きくなるまでは針葉樹、火が大きくなってからは広葉樹を追加して熱量の確保と火の維持を!
おまけ 薪は乾燥が大事!
薪はしっかりと乾燥された状態であることが重要です。
水分が多い薪は燃やすと煤が発生しやすくなります。
薪ストーブをそのまま使い続けると煙突がすぐに煤で真っ黒に詰まってしまう可能性があります。
煙突が煤で詰まってしまうと煙が逆流して、一酸化炭素中毒になる危険性がありますので注意しましょう。
薪の乾燥期間は針葉樹と広葉樹で異なります。
針葉樹は約半年で乾燥してくれるのに対し、広葉樹は1年以上乾燥しないと十分に水分が抜けきりません。
針葉樹を薪ストーブで燃やした際はクレオソート(タール)という物質が発生しやすく、クレオソートが固着して煙突が外せなくなったり、煤が詰まって煙道火災の原因となることがあります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は薪の種類ごとのバトニング、フェザースティック作成、燃え方の違いについてご紹介しました。
薪の種類ごとの用途を知ることで、薪の使用量も減らせますし、バトニングや、フェザースティックの上達にも繋がりますよ!
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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