クリスマスローズのニックネームは「冬の貴婦人」です。
優雅さがぴったり合っていますね。
この記事では、クリスマスローズの基本情報や花言葉、管理方法についてお話ししましょう。
クリスマスローズは、下向きに咲き、「寒芍薬」・「初雪おこし」という和名をもち、茶花としても人気があります。
Contents
クリスマスローズの基本情報
科・属名: キンポウゲ科・クリスマスローズ属
学名: Helleborus niger ヘレボルス ニゲル (ニゲルは黒、毒という意味)
別名: ヘレボルス・ニゲル、雪起こし(ユキオコシ)、寒芍薬・初雪おこし
英名: Christmas rose
原産地: ヨーロッパ中部~南部、 スイス・オーストリア・ボスニア・ハンガリー・ドイツ・イタリア北部、シリア、ジョージアに自生しています。
開花時期: 12月~2月
花持ち期間: 7日程度
花に見える部分は、植物学上は「花」ではなく「萼片(がくへん)」という部分です。
そのため、鑑賞期間が比較的長くなります。
多くの品種は、クリスマスの頃ではなく、春に開花します。
クリスマスローズの歴史
古代ローマには、住民の生活用水の中にクリスマスローズの根を浸けて、住民を弱らせ、攻め込んだという言い伝えをご紹介します。
紀元前、550年に起こった第一次神聖戦争、キラ包囲戦で、デルポイと隣国同盟はキラの水源にクリスマスローズを投入したため、キラ住民の大半が重度の下痢を発症し、隣国同盟はキラを無抵抗のうえ占拠しました。
このように、戦争に使われたという歴史がクリスマスローズにはあります。
クリスマスローズの特徴
ヨーロッパでは真っ白なニゲルという種類だけが、クリスマスローズと呼ばれています。
日本ではキンポウゲ科ヘレボルス属に分類されるものをまとめてクリスマスローズと呼んでいます。
美しいガク片は、咲き終わっても長期間(数か月)鑑賞することができます。
貴重な原種に微かな香りや、黄色の八重咲きの花もあります。
種により成分は異なりますが、ジギタリスと同様、強心配糖体、ヘレブリンなどの毒を葉・根茎に含みます。
以前は強心剤・下剤・堕胎薬などとして民間で使われたようです。
摂取すると、けいれん、嘔吐、腹痛、下痢、呼吸麻痺、めまい、精神錯乱、心拍数の低下、心停止などをひき起こしたり、目やのど・口などの粘膜がただれたり、腫れあがったりするので、人間もペットも注意してください。
花言葉
- 私の不安をやわらげて、慰め
- 私を忘れないで
- いたわり
- 追憶
- スキャンダル、中傷
クリスマスローズの逸話
イエス・キリストが生誕したとき、マデロンという名の少女が、羊飼いたちと共に祝福に訪れました。
少女は何か贈り物をしたいと思いましたが、貧しいマデロンは何も持っていくことができず、泣くばかりでした。
涙を流すマデロンの姿を見た天使は、地面に落ちたマデロンの涙をニゲルの花に変え、マデロンはその花をキリストに捧げました。
クリスマスローズは「世界最古の兵器」
次に、花言葉の最後の二つ、スキャンダルや中傷といったネガティブな面についてお話しします。
地獄の花、クリスマスローズと呼ばれるようになった、いきさつは、クリスマスローズの根の有毒成分です。
中世ヨーロッパではそれを戦争の道具として利用したり、狩猟の道具に塗ったりしました。
また、悪霊除けとしても使っていました。
これが、クリスマスローズが「世界最古の兵器」と呼ばれるゆえんで、人類初の化学兵器は、クリスマスローズから抽出された植物毒でした。
アレクサンダー大王を殺すために利用されたともいわれています。
学名のヘレボルスという名は、ギリシア語のhelein 意味は「殺す」と、食べ物の意味のboreから来ているといわれ、昔からクリスマスローズの毒性が知られていたことがわかります。
サポニン、ヘレブリン、プロトアネモニンなどのユウドク成分を根茎(こんけい)や葉に含むため、間違って摂取すると大変危険で、クリスマスローズの茎や葉の汁が肌に付くとかぶれて炎症をおこしたり、水ぶくれを起こすので、小さな子どもやペットのいるご家庭では扱いに注意して下さい。
薬としてのクリスマスローズ
古代ヨーロッパでは、クリスマスローズの香りは病人から悪臭を取り除くと信じられていました。
また、慢性的な足の痛風や関節の病気などにも効くとされていますが、ヨーロッパでは躁鬱や精神不安定の薬として使われたそうです。
日本でも明治時代に輸入され薬用植物としてクリスマスローズが利用されていたそうです。
クリスマスローズの花言葉「合格」って? 受験生にクリスマスローズは本当?
最近は受験生へのプレゼントにクリスマスローズを選ぶ人が増えていると聞きます。
少しこじつけですが、花びらに見える「萼片(がくへん)」という部分が、長持ちする、つまり、「萼片(がくへん)が落ちない=学が落ちない」となるのだそうです。
残念ながら、実際にはクリスマスローズの花言葉の中に、「合格」はありません。
クリスマスローズの保管方法、管理方法
クリスマスローズは、大変寒さに強い植物なので、是非、屋外で冬の空気や日光に当ててあげましょう。
お正月以後、寒さが一段と厳しくなる季節には、早朝、茎や葉が霜などで垂れてしまうことがありますが、日中には自然と元に戻るので心配はいりません。
クリスマスローズを冬の室内で管理する時は、風通しがよく、日当たりのよい場所に鉢を置きましょう。
逆に、夏の高温多湿は苦手なので、軒下などの日陰に移動させて、管理しましょう。
管理のポイントは花後から秋までは肥料をやらないことぐらいで、簡単です。
まとめ
筆者は真っ白なニゲルというクリスマスローズの原種が大好きです。
イギリスの庭で大木の下に群生していたのを見て感動した記憶があります。
イギリスのクリスマスローズは、ヘレボルス・ニゲルという真っ白な花を咲かせる種類で、これだけがイギリスではクリスマスローズと呼ばれています。
正しくはクリスマスローズではなく、「レンテンローズ
と呼ばれ、その由来は、キリスト教の暦のレント(四旬節とも言われ、2月4日から3月10日のいずれかの日に始まる)の頃に咲くからです。
やはり、クリスマスの時期ではありませんね。
日本ではレンテンローズという呼び名をほとんど使いません。
日本の花屋さんで出回っているクリスマスローズは、本来のヨーロッパのものとは違い、いろいろな色合いや形のクリスマスローズが改良され、販売されていますが、それは正しくは「オリエンタリス ハイブリッド
で、改良品種なのです。
ともあれ、どのクリスマスローズも大変きれいで、見ていて飽きません。
クリスマスローズの花言葉は「いたわり」。
恋人や友人へのプレゼントに最適ですね。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
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