毒キノコによる食中毒に注意!危ないキノコはどれ!?

山歩きをしていると、きれいなキノコに出会いますよね。
きれいな色のキノコは毒!と敬遠しますが、地味なキノコでも有毒なものがあります。
見分けはプロでも難しいようです。
また、迷信が多いので注意が必要です。
ここでは毒キノコの基礎知識と安全にキノコを楽しむ方法についてご説明します。
参考にしてくださいね。

キノコとは?

キノコは菌類で、分類学上はカビに近い仲間です。
キノコとは胞子をつくるための器官で、ある時期に菌糸が集積し、肉眼で見えるようになったものです。

社長
筆者はこれまでキノコは植物だと勘違いしていました。
やまひつじ
皆さんはどうですか?
日本には約5000種のキノコがあると言われますが、日本のキノコの分類はまだ不十分で正確な数はわかっていません。
また、日本でとれるキノコのうち、食用キノコは約100種類、毒キノコは約200種類とされ、残りの大半は、食べられるかどうかも分かっていません。

参考:東京都福祉保健局

毒キノコの基礎知識

日本全国で毒キノコによる食中毒患者が平成25年から平成29年までに年間16~42件、患者は44~110人にものぼっています。
死亡例も年平均2件あります。
その内訳はツキヨタケ43%、クサウラベニタケ20%、テングタケ・イボテングタケ7%を食べて食中毒を起こし、これだけで7割を占めています。
詳しく見てみましょう。

もっとも誤食が多いツキヨタケ

形がヒラタケに似ていますね。
店で売られていたヒラタケに有毒のツキヨタケが混じっていて、食べた人が中毒症状を起こした事件があったくらいです。
ブナやミズナラなどの枯れ木や倒木に重なって群生し、キノコ狩り歴10年以上のベテランが中毒になった例もあるようです。

出典:厚生労働省 「自然毒のリスクプロファイル」
夏から秋にかけて、ブナの枯れ木の上(同じ場所にシイタケやヒラタケ、ムキタケが混生する)に生え、誤食が後を絶ちません。
キノコによる食中毒のうち43%がこのツキヨタケによるものです。
ツキヨタケの特徴としてキノコを割ったとき黒いしみがあることや、暗い場所では発光します。

食中毒は食後30分~1 時間 で発症し、嘔吐、腹痛、下痢、重篤な場合は痙攣、脱水、アシドーシスショックなどを起こします。
2015年には11件の事故があり、32人が食中毒にかかっています。
2014年は14件、食中毒患者62人と、毎年のように毒キノコにやられています。

参考:厚生労働省

誤食するとおう吐と下痢で腰もたたなくなるそうです。
ツキヨタケの食中毒事例として、10年以上のキノコ採取歴を持ち、ツキヨタケの毒性や形態について知識がある人が、柄の付け根部分を切断したため、ツキヨタケの典型的な特徴の黒いシミが確認できず、色も薄かったため食用のヒラタケと間違えてしまいました。
ベテランでもヒラタケやムキタケはツキヨタケと見分けがつきにくい程なので、私たちは絶対採ってはダメですね。

クサウラベニタケ


出典:厚生労働省 「自然毒のリスクプロファイル」

傘が灰色~黄土色、赤、茶色で、乾燥している時は絹のような光沢があります。
ひだは白色~肉色になります。
中空でもろく指でつまむと容易につぶれるものが多いです。
クサウラベニタケをハタケシメジと誤認し、食べた事例もあるので注意が必要です。

クサウラベニタケは夏から秋にかけて、アカマツ混生林や広葉樹林で見る事ができる毒キノコです。
毒性はそれほど強くないので、 命にかかわるような事にはなりませんが、注意が必要です。
正規の流通経路で販売されていたキノコを購入した店が、客にクサウラベニタケと知らずに調理したところ、14 人が発症したケースがあります。

また、松本市で開催された「市場まつり」で購入したキノコを摂取した6名全員が、嘔吐、下痢の症状を示しました。
ほかにも、山形県尾花沢市内の山中で採取したキノコを、キノコ汁にして食べ、中毒症状を示しています。
2015年にクサウラベニタケの食中毒事例が6件、食中毒患者は20人にのぼります。

やまひつじ
食べた後の症状として嘔吐、下痢、腹痛などを引き起こします。

テングタケ


上の二つはテングダケです。
いかにも毒々しいですね。
テングタケは広葉樹の下に生え,茶色の傘に白色のイボがついています。
柄の基部(白囲み)にはつぼが襟まき状に残っていて、柄の中央から上部につばがあります。
(赤矢印)。

参考:厚生労働省

テングダケは初夏から秋にかけて広葉樹林で多く見かけます。
針葉樹林に生えるのはイボテングタケです。
見た目の特徴は、初め半球形で傘が開き、成長すると傘が開き平らになります。
テングタケの肉は白色でもろく、味やニオイは特にありません。

社長
他にも似た種類がありますので注意しましょう。

誤って食べると、食後30分程で嘔吐,下痢,腹痛など胃腸消化器の中毒症状が現れます。
そのほかに,神経系の中毒症状,縮瞳,発汗,めまい,痙攣などで,呼吸困難になる場合もあり,1日程度で回復するが,古くは死亡例もあるので注意しなければなりません。

イボテングダケ


出典:厚生労働省 「自然毒のリスクプロファイル」

夏から秋に針葉樹林や広葉樹林から発生する大形のキノコで、つばは取れやすく、ひだは白色で、茎は白かクリーム色です。
傘の上には条線があり、薄い茶色を帯びたイボ状のつぼの破片がついています。
テングタケと似ていて長い間混同されていましたが、2002年になって、遺伝子マーカーによる分子生物学的調査から正式に独立種と認められました。

イボテングタケはアカマツなど針葉樹に生え、20 cm 前後と大きいです。
やはり柄の基部にはつぼが何重にも環状に残っています。
誤食すると腹痛、嘔吐、下痢、流涎、発汗、縮瞳、頻脈、散瞳、心拍数増加、腸閉塞、めまい、錯乱、運動失調、幻覚、興奮、抑鬱、痙攣などが起こり、ひどい場合は、昏睡、呼吸困難となるが大抵は一日程度で回復します。
古くは死亡例もあります。
2015年で食中毒事故が3件、患者が4人でています。

発症事例の一つをあげると、27 才と 47 才の母親と娘が誤ってテングダケを食べ、約 2 時間後に抑鬱、運動失調、知覚の鈍麻、幻覚が現れました。
入院後,対症療法や下剤と一緒に活性炭投与により回復しました。

安全対策

食用のキノコと毒キノコが確実に判断できないキノコは、「絶対に採らない、食べない、売らない、人にあげない」 の4原則を守りましょう。

社長
万が一、キノコを食べて体調が悪くなったら、すぐに病院へ行ってください。

キノコの見分け方のウソ

野生のキノコを見つけたとき、そのキノコが食べられるのか、毒キノコなのか興味がありますよね。
キノコの見分け方として多くの迷信があり、これを信じて食べてしまったら大変なことになります。

やまひつじ
以下の迷信はすべて嘘ですので信じないでくださいね。

(1)柄が縦に裂けるものは食べられる
(2)地味な色をしたキノコは食べられる
(3)虫が食べているキノコは食べられる
(4)ナスと一緒に料理すれば食べられる
(5)干して乾燥すれば食べられる
(6)塩漬にし、水洗いすると食べられる
(7)カサの裏がスポンジ状(イグチ類)のキノコは食べられる

まとめ

以上、キノコ食中毒が一番多い、ツキヨタケ、クサウラベニタケ、テングタケ、イボテングダケについて、形状、食中毒の症状、間違えやすい食用キノコについてご説明しました。
発生時期は夏~秋で、特に9月、10月に多く発生し、全体の約9割がこの時期に集中しています。
また中毒の場所の約9割が家庭で発生しています。

社長
間違った迷信に注意し、安全なキノコを楽しんでくださいね。

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2021年3月5日

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Kazuki

佐藤和樹(Kazuki Sato) 株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。 趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。 本社は千葉県にあり、 キャンプ用品をメインに取り扱っている。 製品の設計や開発なども独自に手掛ける。 UJack(ユージャック)は universal jack(世界に浸透する)を意味し、 文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。 あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。 Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!