気候が良くなると、キャンプや登山、ハイキングなどに出かけることが多くなりますね。
特に子連れでアウトドアを楽しむときに気を付けなければならないのが、植物によるかぶれです。
子どもは薄着で外遊びをすることが多いですよね。
手首などに草木にかぶれたことによる突然の湿疹、赤みを見つけた時、どうしますか?
ここでは、どんな植物を触ってはいけないのか、
予防対策は?そして万一かぶれた時はどうすればよいのかをお伝えします。
Contents
草木かぶれとは?
植物の中には、手で触れたり、汁がついたりすると、化学反応やアレルギー反応を引きおこし、炎症(かぶれ)を起こしてしまうものがあります。
かぶれとは、急性皮膚疾患の一つで、原因物質が皮膚と接触することにより起きる接触皮膚炎です。
触ってはいけない危険な植物は?
下記は、いずれも触るとかぶれてしまう植物です。
ウルシ科:ウルシ、ヤマウルシ、ヌルデ、ハゼノキ、ツタウルシ
イチョウ科:イチョウ
ヒガンバナ科:ヒガンバナ、キツネノカミソリ
イラクサ科:イラクサ
トウダイグサ科:トウダイグサ、ノウルシ
クルミ科:クルミ、オニグルミョウチクトウ科:テイカカズラ
ナス科:イヌホオズキ
キンポウゲ科:センニンソウ、ミヤマオダマキ、オキナグサ、キツネノボタン、ウマノアシガタ
ケシ科:クサノオウ
セリ科:ハナウド
ウコギ科:カクレミノ
サトイモ科:マムシグサ、ザゼンソウ、ミズバショウ
ずいぶんたくさんあるので驚いたでしょう?中でもヒガンバナやイチョウは身近な草木なので要注意です。
山でかぶれる場合、ほとんどがウルシ科の植物が原因なので、まずはウルシ科によるかぶれに焦点をあてます。
ウルシ科の植物は、ウルシオールという油脂成分をもち、それが草木かぶれの原因になることが多く、かぶれ症状も重症化します。
かぶれないようにするための予防方法
野山に入るときには、長そでや長ズボン、長靴(山靴)、首にはタオルかスカーフは必須です。
しかし、十分な装備をしていても、手首や首など肌が露出していたところが知らず知らずウルシと接触してしまい、かぶれてしまう事があります。
上の画像からも分かるように、一か所から複数の葉が放射線状に出ている木には充分注意をし、決して触らないよう、子ども達にも教えて下さい。
確実にウルシのある場所に行く場合は、ベルツ水を使用し、その上にコールドクリームなどの油分の多いクリームを塗れば、肌を保護する効果があります。
(グリセリンカリ液P「ケンエー」 100mL [指定医薬部外品])
うるしにかぶれた時の症状は?
ウルシオールかぶれの特徴は接触から8~48時間後にひどい痒み、赤い発疹、植物が皮膚に触れた場所をなぞったような水疱ができることです。
ウルシオールは肌にすばやく吸収され、水疱の液が他の部位や他の人ついても、かぶれは感染しないのでご安心ください。
と
かぶれてしまった時の対処法
ウルシ科の植物に触れてしまい、かぶれてしまった時の対処方法については、米国皮膚科学会が2014年4月に8つの対処方法を発表していますので、ご紹介しましょう。
あくまで、対処法で、薬の使用には必ず専門医の指示に従ってください。
「ウルシに接触した部位の皮膚をすぐにぬるま湯と石鹸で洗う、接触時に着用していた衣服などを全て洗う、発疹を掻かない、水泡を破らない、コロイドオートミールやベーキングソーダを加えたぬるめの風呂、または低温のシャワーを短時間浴びる、掻痒にはカーマインローション、軽度であればヒドロコルチゾンを塗り、冷水で湿布する、掻痒の軽減には抗ヒスタミン剤を服用する、局所抗ヒスタミン剤は発疹や掻痒を悪化させる可能性があるので使わない。
」
引用:m3 -臨床ニュース「ウルシかぶれ対処法を紹介 【米国皮膚科学会】」
注意点としては、石鹸で洗うときに先に患部を水で濡らさないでください。
油脂性のウルシオールは水では落ちず、先に肌に水をつけてしまうとウルシオールが伸びで患部が広がってしまうからです。
そのため、先に石鹸を泡立てて患部を洗ってから、ぬるま湯で流すようにしてください。
ウルシかぶれは通常1~3週間で治りますが、1週間たっても改善がない場合や、感染の疑いがある場合は、専門医を受診してください。
皮膚科に行くとアンテベートクリーム0.05%の軟膏を処方されると思いますが、ステロイドと聞くと不安になりますよね。
アンテベートクリーム0.05%ってどんな薬?
ステロイドと呼ばれる薬の一種で、皮膚炎を中心に、アレルギー性疾患、湿疹、虫さされなどの皮膚の治療に使われる塗り薬です。
アンテベートクリーム0.05%の主成分であるベタメタゾンは、皮膚のかゆみ、赤み、かぶれを引き起こしている体内の物質の働きを抑えることで作用を示します。
アンテベートクリーム0.05%は症状を一時的に改善させる薬で、病気そのものを治すものではありません。
アンテベートクリーム0.05%は先発医薬品でジェネリック薬にはアンフラベートクリームがあります。
ウルシ科以外でもかぶれる植物がある!!
かぶれる植物のうち、ウルシ科以外にも知っておくべき植物の被害にあった時のために、かぶれる植物の特徴をご紹介します。
イチョウ(イチョウ科):果肉に、ウルシに含まれるウルシオールに似たかぶれ成分である、ギンゴール酸、ビロボール、イチオールなどの物質を含んでおり、素手で触ると数日後にかぶれを起こすことがあります。
ぎんなんの収穫時には注意してください。
過敏な人は葉や樹皮に触れるだけでもかぶれる人がいるので、食用になる部位があるからと言って油断しないようにしましょう。
クサノオウ(ケシ科):草むらや道端などに生えています。
切り取ると、オレンジ色の汁が出て、触るとかぶれます。
ハナウド(セリ科):川沿いや山地に自生し、汁が皮膚について日光に当たるとやけどのような症状になります。
マムシグサ(サトイモ科):有毒植物で、汁でかぶれます。
湿った林の中に生え、草全体に神経毒があります。
ヒガンバナ(ヒガンバナ科):有毒植物で、汁でかぶれます。
球根には毒があるので、ヒガンバナを触った手を洗わず何かを食べたり、目を擦ったりすると体調に異常をきたします。
センニンソウ(キンポウゲ科):有毒植物のつる性植物です。
皮膚に付くとかぶれて水ぶくれができます。
ミヤマオダマキ(キンポウゲ科):植物全体に強い毒があり、汁が皮膚に触れると赤く腫れあがります。
ノウルシ(トウダイグサ科):川原の湿った場所に生えます。
茎の切口から乳白色の汁が出て、触るとかぶれます。
まとめ
ここではツタウルシやヤマウルシなどによる「ウルシかぶれ」になった時の対処法として、米国皮膚科学会が推奨する8つの対処法をお伝えしました。
抗ヒスタミン剤が入っているムヒなどを塗ってはいけません。
また、薄着になる季節に子どもたちがかぶれ被害に遭いやすい道端の草の特徴も紹介しました。
是非、植物図鑑などで、子どもと一緒に形状などを確かめて注意を促してくださいね。
かぶれの症状がひどい時は、必ず病院に行って医師の診断を受けてください。
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佐藤和樹(Kazuki Sato)
株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。
趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。
本社は千葉県にあり、
キャンプ用品をメインに取り扱っている。
製品の設計や開発なども独自に手掛ける。
UJack(ユージャック)は
universal jack(世界に浸透する)を意味し、
文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。
あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。
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