67インパラ整備編35:サスペンションの分解とショックアブソーバーの交換、ロアアームボールジョイントの状態をチェックしてみた

本日から67年式インパラのサスペンションまわりの分解と交換修理作業をPA-R(東金の整備工場)のご協力にて進めていきたいと思います。

1967年式シボレーインパラの足回りの惨状

まずは現状、というよりも惨状からご紹介を進めていきます。

やるべき整備項目一覧は以下のとおり

ショックアブソーバーの交換

社長
特にリアに関しては錆び錆びで使い物にならなそうな感じがある

ダストブーツの交換

社長
ロアアーム、アッパーアーム共に破れなどが発生しており車検非対応のため要交換

スタビライザーやリアコントロールアーム等のブッシュ交換

社長
ブッシュまわりはとにかく全滅のため、足回りの全バラシはほぼ必須か

タイロッドおよびアイドラアームの交換

社長
タイロッドエンドブーツの破れなどがあったのと錆びなどがあったため一式交換予定

ミッションマウントブッシュ

社長
ずぶずぶに劣化してるので交換予定

ラテラルロッド交換

社長
ラテラルロッドブッシュ交換が必要だけどとにかく気に入らないのでロッドも一式交換予定
やまひつじ
奥に見える斜めの棒がラテラルロッド

本日はショックアブソーバーの交換から行っていきます。

67インパラのリアショックアブソーバーの取り外し

いきなりショックアブソーバーを外してしまうとスプリングの力でデフが飛ぶ可能性があるので事前に安全対策を兼ねた支えをデフの下に挟んでおきます。


またこのような支えを入れておくことでショックアブソーバーを元の位置から動きにくくし、交換品の取り付けを行いやすくもなります。

取り外すには普通に下のボルト1本と上のボルト2本の計3本を外せば簡単に外すことができます。

67インパラのリアショックアブソーバーの取り付け

使用するパーツがこちら

やまひつじ
KYBのExcel-G
社長
届いた時点から箱がボロボロのアメリカ本国輸送です


社長
まあ中身に影響はないのでこのバンドを切って取り付けます
やまひつじ
お馴染みの新旧比較
社長
多少太さが違うように感じますがマッチングと性能に問題はありません

ショックアブソーバーは文字通りスプリングの衝撃を吸収する役目があるため、
このように動きの悪い状態のショックを使用していると乗り心地が非常に悪くなったり異音がでたりするかもしれません。
一応交換目安は10万キロ程度になっていたと思うので仮に問題なく走行出来ていたとしても定期的に交換したいパーツですね。

社長
今度の交換は10年後くらいか?

付属のボルト類を使用して新しいショックアブソーバーを取り付けます。


やまひつじ
時系列の問題で既にリアブッシュが交換されてるけど気にしないでね

見ていて特に難しそうな工程はないのとリアに関してはバネを外さなくてもアクセス可能なところにショックがあるので問題ないかと思います。

フロントのショックアブソーバーに関しても交換方法は基本的には同じです。

67インパラのフロントショックアブソーバー交換

フロントはリアと比較して躍動する箇所が大きいためこのような油圧で昇降する台を使って安全対策と作業性を高めます。

フロントのショックアブソーバーを取り外すにはドラムユニットを外したりなどの必要はないのですが、
今回ボールジョイントのブッシュなどを交換しなければならないために今回は全バラシをしていく工程のなかで交換の作業を実施しました。
一応ロアアームの脱落を防止するために油圧昇降台のほかにパンタグラフジャッキなども併せて使用します。

この状態でロアアーム下部とエンジンルームからボルトを緩めると簡単にフロントのショックが交換可能です。


社長
こちらが外したフロントショック
やまひつじ
明らかにリアと種類が違うのはなぜだろう
社長
順当に考えればフロントだけ交換したんだろうね、まだ使えそうですがせっかくなので交換してしまいます
社長
とりあえず新しいショックを装着完了
やまひつじ
なおフロントまわりのバラシの際にフロントショックを外さなければならないので実際には一番最後の作業となってます。

67インパラのフロントサスペンションの分解

ドラムユニットを外す際に予めスプリングコンプレッサーといわれるツールでバネを縮めておきます。

なおスプリングコンプレッサーには爪を掛けるタイプと画像のような円盤で支持するタイプがありますが、
67インパラの場合はリアには爪タイプが使用可能ですがフロントではロアアームが干渉するため円盤タイプのみしか使用することが出来ないようです。

ロアアームの付け根の部分からズコっと全体が外れてきます。

社長
この時点でアライメント調整を行うことが確定した

ドラムユニットに接続されたアッパーアームのナットを外すと車体から完全に分離できます。
スプリングに関しては縮めた状態で安全な場所に隔離しておきましょう。

長沢整備士
これ爆弾だからね、脳みそ飛ぶよ
社長
気を付けようね

外したロアアームのボールジョイントの状態

指でちょっと触るだけで動いてしまうような完全なクタクタになっており、いつ脱落してもおかしくない危険な状態となっておりました。


やまひつじ
なおこちらの画像はアッパーアーム
社長
見た目はどちらもほぼ一緒ですがクタクタなのはロアアームの方だけってなんでですか?
長沢整備士
そりゃ下側の方が普段から負荷がかかるからねー
社長
なるほど

通常はこのブッシュの中にグリスなどが入っており内部の関節(ボールジョイント)を保護していますが、
過走行車両や管理が悪い車の場合はこんな状態になってしまいます。

正常な状態ならばよっぽど力を押さないと動くような代物ではありません。

こうなってしまうとダストブーツ交換の騒ぎではなくなり、
ボールジョイントを交換するかロアアームをユニットから交換するかのいずれかになってしまいます。

やまひつじ
全体的に劣化しているのでこちらもロアアームそのものを交換することにしました
社長
うむ、潔さも大切
長沢整備士
アッパーアームに関してはブッシュ交換だけでOKですよ
社長
やったぜ

ということでパーツの手配を進めるとともに次回はロアアームの交換とアッパーアームのブッシュ交換などを行いたいと思います。


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ABOUTこの記事をかいた人

Kazuki

佐藤和樹(Kazuki Sato) 株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。 趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。 本社は千葉県にあり、 キャンプ用品をメインに取り扱っている。 製品の設計や開発なども独自に手掛ける。 UJack(ユージャック)は universal jack(世界に浸透する)を意味し、 文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。 あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。 Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!