キャンプでの熱中症対策!もしもの時の応急処置と暑さ対策

夏が近づき、気温がどんどん上昇していくと、毎日のように熱中症のニュースが取り上げられますよね。
夏休みを利用して、キャンプに行く方も多いと思いますが、熱中症対策は欠かせません。
特に最近は、新型コロナウイルスの影響で、テレワークた外出規制など、屋内で過ごすことが例年以上に多くなっていると思います。
身体が暑さに慣れていない状況で、急に炎天下の中、キャンプに出てしまうと、いつも以上に熱中症のリスクが高くなります。
今回は、キャンプ場で熱中症にならないための対策について、解説していきます。

熱中症とは?


キャンプ場での熱中症対策について触れる前に、まずは簡単に熱中症の症状・種類などについて、正しく理解しておきましょう。

熱中症の症状

まずは、熱中症の症状を知っておきましょう。
自分自身の体調の変化はもちろんですが、一緒にキャンプに来ている仲間の様子にも気を配って、熱中症になっていないか?異変に気付けるようになっておくことは重要です。
下記の症状を感じたら、熱中症の危険があります。

  •  体温が高い
  • 体がだるい
  •  吐き気
  •  頭痛
  • めまいや立ちくらみ
  •  顔がほてる
  •  筋肉痛やこむら返り
  • 汗が出ない
  • 汗が止まらない
  • まっすぐ歩けない

必ずしも全てが熱中症のサインという訳ではないですが、何かしら身体に異常が生じていることには間違いありません。
高温の炎天下のもと、活動している時にこれらの症状が出る場合は、熱中症を疑いましょう。
キャンプという非日常的な空間で、テンションは高くなっているかもしれませんが、寝不足のときや風邪をひいて体が弱っている時は、特に熱中症になり易くなっているので、注意が必要です。

熱中症の種類

熱中症は、軽症から重症まで、いくつかの段階に分けられています。
熱中症という言い方は、暑い環境で引き起こされる健康障害を総称した呼び方なので、その症状・重症度によって、以下のように分けられています。

熱失神

熱失神は、熱射病の初期症状を指します。
症状としては、めまいや立ちくらみ、一時的な失神が上げられます。
暑さで上昇した体温をさげるために、皮膚の血管を広げたことで血圧が低下し、脳への血流が悪くなることが原因です。

熱けいれん

熱中症の中でも、比較的軽度な状態と言われます。
大量に汗をかいた後、水分だけを過剰に補充し、体内の塩分・ミネラルが不足したときに、筋肉がけいれんしたり、手足がつったり、筋肉痛になるなどの症状が起きます。

熱疲労

熱疲労は、大量に汗をかくことで、身体が脱水状態になることで起こります。
倦怠感や疲労感、強い口の渇き、頭痛、めまい、集中力の低下などが症状として挙げられます。
熱疲労は、次の熱射病の予兆ともいえる症状なので、この段階で決して無理をせず日陰で休む、可能であるならば、医師の診察を受けた方がよい状況です。

熱射病

熱疲労がさらに悪化し、異常なまでに体温が上昇することで引き起こされる症状を指し、周囲の呼びかけなどに対する反応がにぶくなり、意識が無くなったり、言動が起こしくなります。
かなり危険な状況で、臓器に障害を引き起こし可能性もあります。
一刻も早く、医師の診断・治療が必要です。

対策必須!熱中症になりやすい人


誰もが熱中症になる危険性がありますが、特に熱中症にかかりやすい人がいます。
同じ環境でも、特に注意が必要なので、自分が該当しなかったとしても、周りに該当する人がいたら、気にしてあげましょう。

乳幼児

乳児や幼児など小さな子どもは、大人よりも新陳代謝が活発で、体温が高くなりがちです。
にも関わらず、汗腺がまだまだ未熟なので、うまく体温調整をすることができません。
炎天下のもとでは、短時間で体温が上昇してしまうので、周囲の大人が必ず注意深く異変に気付けるようにこまめに体調を確認しましょう。

高齢者

高齢になると、体内の水分の割合が子どもや成人と比較して少なくなるため、同じ環境下でも熱中症にかかりやすい体質になっています。
また、高齢者の方は、暑さやのどの渇きを感じにくくなっているので、症状が悪化するまで自分でも初期症状に気付きにくいという特徴があります。
ポイントは、異変を感じる前に、こまめに水分補給をすることです。

その他

その他にも、熱中症にかかりやすい人がいます。
ざっとあげておきますので、自分が該当しないか、キャンプ仲間が該当しないか、確認し、自覚ある行動をとるようにしましょう。

  • 肥満傾向の人
  • 体力に自信がない人
  • 持久力の無い人
  • 普段暑さに慣れていない人
  • 体調が悪い人
  • 持病のある人
  • 熱中症になったことのある人

万が一熱中症にかかったら…応急処置の手順


万が一、熱中症の症状がみられる場合は、どのような応急処置をすればいいのか紹介します。
たとえ軽症であったとしても、異変に気づき、素早く処置することがなによりも大切です。

涼しい場所に移動させ、あおむけに寝かせる

まずは、少しでも涼しい日陰、風通しの良い場所に移動しましょう。
建物のないキャンプ場の場合、タープの下や木の陰などがいいと思います。

着ている服をゆるめ、保冷剤や濡らしたタオルで冷やす

まずは、着ている服を緩めて、楽にしてあげましょう。
シャツを着ている場合は、ボタンを開けてあげる、ベルトを緩めるなどです。
そして、保冷剤や濡らしたタオルで、身体の表面近くを太い血管が遠っている箇所、「首まわり」「脇の下」「足の付け根(太もも)」を冷やしてあげてください。

また、霧吹きがあれば、肌に水を吹きかけたり、濡らしたタオルで拭いてあげましょう。
肌についた水分が蒸発する時に、気化熱で身体の熱を冷ましてくれます。

水分補給

意識がはっきりしていて、地力で水分を摂取することが出来る場合は、水分補給をさせてください。
水分をとるだけでは不十分で、汗とともに失った電解質の補えるスポーツドリンクや経口補水液などで、塩分・ミネラルを補充することが大切です。
食塩水(1リットル水に対して、1~2gの食塩を加えた水)でもOKです。

<注意>
水分補給をする際、呼びかけに対する反応がおかしいなど意識障害の症状が出ている場合、無理やり水分を飲ませようとすると、水分が気道に流れ込んでしまう危険性があるため、無理に飲ませていけません。
医療機関での点滴などの処置が必要な場合もあるので、急ぎ医療機関にかかるようにして下さい。

キャンプで熱中症にならないために!暑さ対策


最後に、キャンプで熱中症にならないために欠かせない暑さ対策についてお伝えします。
キャンプ場選びの段階から気を付けること、キャンプ当日に意識すべきことなど、できることはたくさんありますので、楽しいキャンプの思い出をつくるためにも、出来る限り取り入れるようにしてください。

キャンプ場を選ぶとき、標高が高めのキャンプ場にする

夏のキャンプは、キャンプ場選びも、暑さ対策の一つになります。
標高が高い場所の方が、平野部よりも気温は低くなります。一般的に、標高が1000mあがると、約6.5度も低下します。
逆に海抜の低い、海辺のキャンプ場は気温が高く、砂浜からの照り返しも強いため、暑さ対策の観点からは、あまりおすすめできません。

一つ注意すべき点は、標高が高くなると、朝晩は意外と冷えます。
気軽に羽織れる、薄手のパーカーなどを用意しておきましょう。

キャンプ場に日陰をつくる

ロッジなど、建物の日陰がない場合は、テントやタープを使って、日陰となるスペースを確保しましょう。

また、テントを入るときは、木陰など、直接太陽の日があたらない場所に設置するのがおすすめです。
直接太陽光が当たり続けると、テント内の温度が上昇し、テントの中が日陰とは言っても、かなり息苦しい状況になってしまいます。

キャンプに適した服装

おしゃれも大事ですが、吸水性や通気性に優れた服装が暑いキャンプには最適です。
大量に汗をかいたときのために、Tシャツなど着替えを持っていくのもおすすめですね。
帽子やサングラスなどの日差し対策も、持っておくと便利です。

打ち水をする

テントや活動範囲の周囲の土や芝生の部分に水を撒いて、水の蒸発で地面の熱を放出させましょう。それだけでも、幾分涼しく感じます。
また、地面だけでなく、テントやタープにかけて、気化させるのも効果的です。

寝るときの暑さ対策も

暑さ対策と聞くと、太陽の出ている日中のことを想像しがちですが、夜の暑さ対策も重要です。
寝るときに、身体が地面に触れていると、寝苦しくなることもあるので、適宜、コットやエアマットを準備して、地面と身体の間に風通しの良い空間をつくると、寝やすくなります。

水分・塩分をこまめにとる

とにかく大切なのが、適切な水分補給・塩分補給です。
のどが渇いたと感じる前から、こまめに水分を補給することが、なにより大切です。
また、繰り返しにはなりますが、ただ水分を補給するだけでは不十分で、汗とともに放出した塩分を補給する必要があります。
スポーツドリンク、塩分補充のタブレットなど、熱中症対策の食料品は、数多く販売されていますので、事前に準備して持っていきましょう。
特に、先ほど開設した小さな子供や高齢の方が周りにいた場合は、より注意しましょう。

身体を冷やすものを準備

水分補給の他にも、直接ほてった身体を冷やしてくれる熱中症対策グッズがたくさん販売されています。
瞬間冷却剤、冷却スプレー、ネッククーラー、扇風機(電池・バッテリーで動く)、スポーツタオルなど、持って行って損はありませんし、どれも高級なものではなく、ネットなどでもお手頃価格で購入できるものばかりなので、事前に購入しておきましょう。

キャンプでの熱中症対策!もしもの時の応急処置と暑さ対策のまとめ

楽しい夏のキャンプも、誰か一人でも熱中症になってしまったら、楽しい思い出も台無しです。
しっかりと対策を講じることはもちろん大切ですし、万が一に備えて正しい熱中症の知識を知っておくことも大切です。
また、キャンプ当日までに、「暑さに慣れておく」ということも、とても効果的な熱中症対策になります。
いつも屋内にいる人が急に炎天下のなかでキャンプをすると、体調も崩しやすいです。
キャンプに行く1~2週間前から、30分程度でもウォーキングをするなど、外の暑さに体を慣らしておくこともとても効果的です。

社長
十分な熱中症対策を行って、思いっきりキャンプライフを楽しみましょう!

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2021年3月5日

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ABOUTこの記事をかいた人

Kazuki

佐藤和樹(Kazuki Sato) 株式会社UJackの代表取締役社長。現在26歳。 趣味はキャンプと車弄りと映画鑑賞。 本社は千葉県にあり、 キャンプ用品をメインに取り扱っている。 製品の設計や開発なども独自に手掛ける。 UJack(ユージャック)は universal jack(世界に浸透する)を意味し、 文字通り世界中の人々にユージャッカーになってもらうことが目標。 あなたのアウトドアライフにさらなる”喜び”を。 Twitter、インスタグラム、Youtubeなどでも活動中!